徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)6月26日 月曜日 徳洲新聞 NO.1088 三面

患者さんアンケート調査に
人型ロボット「Pepper」活用
八尾徳洲会総合病院

待ち合いで「アンケートにご協力お願いします」と呼びかけるPepper 待ち合いで「アンケートにご協力お願いします」と呼びかけるPepper

八尾徳洲会総合病院(大阪府)は「患者様アンケート調査」の一部に、人型ロボット「Pepper」を導入した。同調査にPepperを用いるのはグループで初めて。

徳洲会グループは医療サービスの質向上を目的に、毎年、共通の質問事項の下で各病院が患者さんにアンケート調査を実施している。調査は入院と外来で行い、実施期間は入院が2週間、外来が1週間。内容は年齢や性別、受診回数など患者さんの背景から、院内の設備や食事などサービスに関するものまで。

従来は紙のみで実施していたが、今回からPepperを導入。試験的な意味合いから紙による調査も並行し、5月15日から1週間調査を行った。Pepperは待ち合いの一角に設置され、胸の画面に触れると調査がスタート。音声と文字で質問が示され、回答者は画面に表示された選択肢に触れることで回答していく。

質問に答えるたびに、「なるほど」や「ふむふむ」と相槌を打つPepperに、回答者から思わず笑みがこぼれる場面も見られたが、課題もあるという。同院総務課の久木田政昭課長は「質問によって、紙では1つの項目にまとめられたものが、Pepperでは3回に分けて質問しなければならず、意外と時間がかかるため、途中で回答をやめていく方もおられました」と説明。

胸の画面に質問や選択肢が表示され、指で触れながら答えていく 胸の画面に質問や選択肢が表示され、指で触れながら答えていく

久木田課長によると、紙の場合「早い方は2~3分、じっくり考えながら答えてくださる方は10分程度」だが、Pepperの場合は早い方でも10分以上はかかってしまうという。ただ、AI(人工知能)による診断技術などが注目を集めている昨今、久木田課長は今後もPepperをはじめロボットなどの活用を視野に入れている。

「たとえば、すでに導入している会計時の精算機などを見ても、ロボットやコンピュータを駆使した業務の自動化の重要性は実感しています。限られたマンパワーを有効活用できるので、課題はありますが、ロボットなどはできるだけ活用したいと思っています」と明かし、「今回は初めてですし、今後、回を重ねるにつれて機能が改善していくと思います。最終的には日常の問診業務にも対応できればいいです」と期待を寄せた。

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