徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)6月26日 月曜日 徳洲新聞 NO.1088 二面

阿部・成田富里徳洲会病院部長
内服治療で簡単にピロリ菌を除菌!

慢性胃炎への有効性も確認

「ピロリ菌は胃の粘膜に感染する細菌です。感染経路は口からで、母子感染が主因と見られています。幼少時の感染が多く、除菌しない限り生涯を通じて感染は持続します」と話すのは、成田富里徳洲会病院(千葉県)の阿部定範・外科部長。

ピロリ菌の検査は、内視鏡で行う。胃に痛みが生じたり、むかむかしたりする場合はピロリ菌の感染が疑われる。内視鏡検査後、簡易検査もしくは病理で菌の有無を確認。

国内感染者数は6,000万人とも言われ、高齢世代ほど感染率が高く50歳代以降の感染率は7~8割に上る。一方、衛生状態の改善にともない若年世代になるほど感染率は低い傾向にあり、30歳代より低年齢層では3割以下だ。

「除菌は簡単で、薬を朝夕1週間飲み続けると、9割方の人の症状が軽くなり、食欲も出てきます。十二指腸潰瘍や胃痛を繰り返す若い人は、ピロリ菌の感染を疑ってください」(阿部部長)

検査の結果、陽性反応が出て感染が確認された場合は、胃酸抑制薬1種類と抗生物質2種類の計3剤を7日間連続で毎朝夕内服する。ピロリ菌の感染は早期胃がん発症リスクを高めるだけに、検査をすることは予防につながる。胃がんは再発・転移につながる罹患(りかん)率の高い病気なので放置してはいけない。

塩分の摂取が多い、幼少期の衛生状態が悪かったなどの条件下で、罹患率は高くなる。ちなみに、欧米諸国では若い年齢層でピロリ菌の感染はほとんど認められず、年齢を重ねるごとに増加していく傾向を示している。

健康保険で除菌治療を受けられるのは、これまで胃・十二指腸潰瘍、胃悪性リンパ腫、ITP(特発性血小板減少性紫斑病)、早期胃がん(内視鏡治療後)の4疾患に限定。

しかし、ピロリ菌の感染による慢性胃炎に対する除菌製剤の有効性や安全性が確認されたことで、慢性胃炎がこのほど対象に加わった(ただし内視鏡検査による胃炎の確定診断が必要)。

「胃や十二指腸の具合が悪いと思ったら、一度検査を。ピロリ菌が消えて、十二指腸潰瘍や胃炎が治った例もあります」と阿部部長は早期の受診を勧めている。

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