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Tokushukai medical group newspaper digest

2016年(平成28年)8月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1046 二面

和泉市立病院
肥満教育入院に力
岩本・小児科医長が講演

講演する岩本医長 講演する岩本医長

和泉市立病院小児科の岩本裕敬医長は8月25日、和泉図書館集会室で「こどもの肥満について」をテーマに講演した。同院は2006年から小児の肥満対策として教育入院を取り入れたが、入院中に体重を減らしても退院後、リバウンドする児童が多かった。そこで小児科の村上城子部長(現・院長)が、岩本医師(当時)に08年、教育入院のシステム変更を命じたが、11年に病棟の事情で休止となっていた。「楽しいと感じることができない教育入院は、子どもたちにとって良くありません。こうした教育入院の場合は、退院後もその取り組みを続けられないと意味がないことを、子どもたちから教わりました」と語る岩本医長。

今年8月から再び新たなシステムを取り入れて、2泊3日の小児科肥満教育入院を4週にわたり実施。各週、2~4人の小学生、計12人が入院した。

「私も子どもの頃は太っていたので、肥満児の気持ちがよくわかります。実際、太っていると、さまざまな疾患のリスクとなるほか、いじめにつながることもあり、デメリットは少なくありません」(岩本医長)

しかし、肥満から生じる病気の怖さを子どもたちに説いても効果はない。一方、保護者は子どもが成長した時に生活習慣病などに罹患(りかん)することをとても恐れるため、より具体的に病気の説明をするようにしている。

「入院初日は、保護者と一緒に入院時オリエンテーション。午後からは栄養指導で、保護者には管理栄養士による個別の栄養指導を徹底して行っています。また食品見本(食育SATシステム)を使った体験学習にも参加していただきます」(岩本医長)

食事は肥満児用特別メニューを用意している。さらに、肥満度・腹囲測定、運動実施、肥満についての学習、遊び、散歩、退院指導など、午前6時の起床から午後9時の就寝までスケジュールはいっぱいだ。

「肥満教育入院は生活習慣の改善が目的なので、ゲーム機や漫画、携帯電話、ビデオ、DVD、現金の持ち込みは禁止。エレベーターも禁止で、階段歩行を奨励しています。子どもは楽しくないと続けられません。そのためのヒントを、入院をとおして得てもらえるようさまざまな工夫をしています」(岩本医長)

スポーツ飲料やジュースなどの持ち込みも禁止。集団生活のため、基本的には面会時間以外は保護者に会えない。そうした厳しい生活を送った後、保護者からは「本人の意識が変わっています。生活習慣も変わりました」という嬉しい報告もあったそうだ。

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