徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2016年(平成28年)8月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1046 一・二面

修復腎移植
先進医療「継続審議」
徳洲会が対応を協議

先進医療技術審査部会の審議を受け対応を協議 先進医療技術審査部会の審議を受け対応を協議

厚生労働省は8月25日、第46回先進医療技術審査部会を開き、徳洲会が再申請した修復腎移植術について先進医療への適用の可否を協議した結果、「継続審議」とすることに決めた。修復腎移植はドナー(臓器提供者)の腎臓に発生した小径(直径4㎝以下)がんを切除した後、その腎臓を修復し、透析患者さんであるレシピエント(臓器受給者)に移植、腎機能を回復させる治療技術。徳洲会グループは2009年12月から臨床研究として実施、これまで第三者間の移植を13例、親族間を含めると17例の移植を行い、良好な成績を収めている。

わが国では1万人以上が腎移植を希望しているが、心臓死や脳死ドナーからの献腎移植は年200例前後にとどまっているのが実情。腎移植待機期間は平均15年と長く、その間に亡くなる透析患者さんが多いことから、修復腎移植はドナー不足解消の決定打となり得る。小径がんを摘出した腎臓は年に2000個程度を廃棄しているとの報告もある。

透析患者さんから修復腎移植の先進医療への適用に大きな期待が寄せられている。

なお、海外では100例を超す修復腎移植の報告があり、また、WHO(世界保健機関)のガイドラインでは小径腎がんを、がんの伝播リスクが低いカテゴリーとして分類。徳洲会グループが実施した修復腎移植全例で、がんの再発がないことと合致している。海外の修復腎移植に関する研究では、透析患者さんより、腎移植患者さんのほうが8年長く生存しているという報告があり、献腎を待つよりも、修復腎移植を受け入れることで、QOL(生活の質)の向上と延命が期待できる。

修復腎移植臨床研究の責任者である東京西徳洲会病院の小川由英・腎臓病総合医療センター長は、「小径がんを発症した腎臓を捨てることは、もったいないと思います。循環型エコ社会の構築を目指す世界的な運動である“モッタイナイ・キャンペーン”と、修復腎移植はマッチしています」と、修復腎移植の先進医療適用を訴えている。

先進医療技術審査部会では構成員や専門技術委員から、徳洲会グループが提出した申請書類に対して厳しい評価が相次いだ。ドナーやレシピエントに対する配慮や、臓器の摘出および移植ともに関連施設だけで行われていることなどが指摘された。また、内視鏡下手術支援ロボットをはじめ、治療技術の進歩により小径腎がんの治療では部分切除が第一選択肢とされている現状をふまえ、今後、全摘出術を必要とするケースが減少していくとの声も上がっていた。

傍聴に訪れていた患者団体の会員は「厳しいという印象を受けましたが、審議で上がった意見をきちんと整理すれば、先進医療適用への可能性がある気がしました」と徳洲会の今後の対応に望みをかけていた。

翌26日、一般社団法人徳洲会の安富祖久明・副理事長、佐藤耕造・専務理事、小川センター長、東京西徳洲会病院の工藤琢也薬局長、一般社団法人徳洲会の子会社である未来医療研究センター臨床研究管理部の歌田直人部長が東京本部に集まり、今後の対応を協議した。

協議では、腎移植を希望する患者さんが献腎移植を受けるまで、平均15年の歳月を要している移植医療の現状を改めて問題視。移植を待ち望む患者さんのために、先進医療技術審査部会の審議内容をふまえた対応を講じ、先進医療として承認を得るため、引き続き努力していくことを確認した。

安富祖・副理事長は「継続審議となったのは、患者さんにとって非常に残念なことですが、今回の審議結果を真摯(しんし)に受け止め、厚労省関係部局の指導を仰ぎながら、もう一度申請し、先進医療への適用を目指す考えです」。

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