徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2016年(平成28年)8月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1046 四面

岸和田徳洲会病院
COPDや人工呼吸器管理など学ぶ

岸和田徳洲会病院(大阪府)は7月31日、第2回呼吸療法セミナーを開催した。元大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター呼吸器内科部長の石原英樹・八尾徳洲会総合病院(大阪府)呼吸器内科部長と、ボイジー州立大学のロニー・アシュワース呼吸療法学科教授を講師に招聘(しょうへい)。COPD(慢性閉塞性肺疾患)、人工呼吸器の設定・管理、グラフィック分析などに関する講義を行った。徳洲会グループ内外の臨床工学技士や看護師、理学療法士など約50人が参集し研鑽(けんさん)を積んだ。

呼吸療法セミナー開催

COPD について啓発の必要性を強調する石原部長 COPD について啓発の必要性を強調する石原部長

岸和田病院は6年前に多職種からなる呼吸ケアチーム(RCT)を立ち上げて以降、月に1回程度の勉強会をRCT主催で開催。拡大版として今年1月に第1回呼吸療法セミナーを開催し、今回、第2回を開催した。

石原部長は「COPDに対する包括呼吸ケア」をテーマに講演。COPDは主にタバコの煙など有害物質を長期間にわたり吸入することで発症する炎症性肺疾患。悪化して肺胞が破壊されると酸素を取り込む機能などが低下し、最悪のケースでは死に至る。

「COPDは重要な病気であるにもかかわらず認知度は不十分です」と石原部長は啓発の必要性を強調。続けて、COPDの治療・ケアには薬物療法だけでなく包括的なアプローチ(包括呼吸ケア)が必要であるとし、①適切な薬物(酸素・換気補助含む)療法、②増悪の防止、③急性増悪時の救命・集中治療、④包括的呼吸リハビリテーション、⑤患者・介護者教育、⑥栄養指導、⑦心身医療的アプローチ、⑧社会福祉への橋渡し――の8項目を提示した。

アシュワース教授は「初期設定」、「患者のモニタリングと管理」、「グラフィック分析」、「COPD患者の人工呼吸器管理」、「人工呼吸器サポートからの離脱」と人工呼吸器に関する幅広いテーマの講義に加え、実際の機器を用いたハンズオンワークショップを実施。

初期設定については冒頭、「患者さんの呼吸仕事量を減らすことが重要です」とポイントを挙げ、モニタリングの講義では「患者さんが快適な状態かどうかを評価することや、呼吸仕事量を増やさないために人工呼吸器と患者さんが同期しているかをチェックするのも重要です」。

グラフィック(換気量や圧、流量の変化をリアルタイムに示す波形)分析では、波形の種類ごとに特徴などを解説した。ワークショップでは異常な波形やCOPD患者さんを想定し、対応方法を学んだ。

徳洲会内外から多数の医療従事者が参集長 徳洲会内外から多数の医療従事者が参集長

大阪市内から参加した臨床工学技士は「呼吸筋疲労の判断など、これまで現場で悩んでいたことを直接、講師に尋ねて確認することができました。参加してとても良かったです」と喜んでいた。

岸和田病院の篠﨑正博・救命救急センター長は「当院でRCTを立ち上げてから、人工呼吸器の長期装着事例が減少しました。勉強し実践すれば安全に人工呼吸器をはずすことができ、結果的に入院期間の短縮にもつながります。これからもセミナーや勉強会を続けていきたい」と意欲を見せている。

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