徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)04月24日 月曜日 徳洲新聞 NO.1386 1面

中部徳洲会病院
「地域医療支援病院」に承認
“かかりつけ医”支援し地域医療へ貢献

中部徳洲会病院(沖縄県)は沖縄県知事から地域医療支援病院の承認を受けた。地域医療支援病院は、地域医療を担うかかりつけ医を支援する役割や機能をもつ。具体的には、紹介患者さんに対する医療の提供や、かかりつけ医・かかりつけ歯科医などへの患者さんの逆紹介、医療機器の共同利用、地域の医療従事者に対する研修などを行う。今後も緊密に病診連携を行い地域医療の充実・発展に貢献していく。

「これまで以上に地域医療機関との連携が強化」と認定証をもつ呉屋副院長

承認は2月22日付で、沖縄県では同院を含め12病院が承認。徳洲会グループの地域医療支援病院は6施設となった(表)。

承認を受けるには以下の要件を満たす必要がある。①紹介患者さん中心の医療を提供。具体的には、「紹介率80%超」、「紹介率65%超、かつ逆紹介率40%超」、「紹介率50%超、かつ逆紹介率70%超」のいずれかに該当しなければならない。同院は紹介率50%超・逆紹介率70%超で要件をクリアした。

次に②救急医療を提供する能力を有する、③建物、設備、機器などを当該病院に勤務しない地域の医療従事者が利用できる体制を整備、④地域の医療従事者の資質向上を図るための研修を行っている、⑤原則として200床以上。これらも満たしていた。

同院は多職種で構成する「地域医療支援病院準備委員会」を2021年10月に設置。プロジェクトリーダーの呉屋真人・副院長兼泌尿器科部長は「当院は県北部を含む広い地域から救急搬送を受け入れるなど救急・急性期医療に力を入れており、医療の質に関しては世界的な医療機能評価であるJCI認証を取得しています。これらに加えて、さらに、地域医療への貢献や社会的信用性の客観的評価である地域医療支援病院の承認取得を目指しました」と狙いを明かす。

地域医療支援委員会で実績を報告

続けて「承認を受けたことで、これまで以上に地域医療機関との連携が強化され、紹介・逆紹介をよりスムーズに行うことができるようになると思います。紹介率・逆紹介率を上げるため、日頃から関係のある180施設を超える地域の診療所に登録医療機関になっていただきました」と取り組みの一端を説明する。

また逆紹介で必要となる診療所への紹介状を主治医に欠かさず書いてもらうよう呼びかけ、書類作成の負担軽減のため独自のテンプレートを作成するなど準備を進めた。ほかにも、院内に紹介センターを設置したり、医療機関・登録医の情報検索などに有用な地域医療連携システムを導入したりするなど施策を実施。翌22年は実績づくりに取り組み、12月に地域の医療関係者に同院の地域医療支援業務の実績を報告する「地域医療支援委員会」第1回会合を開催。

呉屋副院長は「デジタルサイネージ(電子看板)を活用した登録医療機関の紹介など患者さん向けの情報発信や、登録医を招待してのセミナー開催なども計画しています。紹介・逆紹介後も患者さんに安心して診療を受けていただけるよう、かかりつけ医と一層緊密に連携していきたい」と抱負を語っている。

PAGE TOP

PAGE TOP