
直言
Chokugen

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直言 ~
門間 英二(もんまえいじ)
古河総合病院(茨城県) 院長
2026年(令和8年)07月13日 月曜日 徳洲新聞 NO.1551
私が院長を拝命してから早いもので3年目に入りました。当院は2025年7月に開院20周年の節目を迎え、先日、東上震一理事長をはじめ多数の関係者の方々にご臨席いただき、盛大に記念式典を挙行することができました。改めて当院の運営に向け、身の引き締まる思いを強くしております。
古河市にある当院は、茨城県西部に位置し、栃木県、埼玉県、群馬県の境に囲まれた広域な医療圏の中にあります。病床数234床(一般140床、療養54床、回復期リハビリ40床)を持つケアミックス病院で、24年9月には念願のHCU(高度治療室)病棟を開棟し、これまで以上に急性期治療を積極的に取り組める体制が整い、目指していた一つの目標を達成できました。
開院当初は1日に100人程度の外来患者数も、現在では約800人にまで達しています。特にこの2年間で、外来患者数が5,000人、入院患者数は7,500人増加し、救急搬送件数も800件増え3,200件を超えるまでになり、周囲の中核病院にも匹敵する規模に成長しました。院長が代わって業績が落ちたと言われることだけは絶対に避けたい一心で、この2年は無我夢中で走りました。私の思いと共に職員一人ひとりが努力を重ねた賜物であり、改めて心から感謝しております。
開院20年を迎え、当院の目指すべき目標を大きく3つ掲げます。第一に地域の後方支援病院としての役割を充実させ、ケアミックス病院の強みを生かした切れ目のない医療を提供することです。私は外科医として、手術に臨む際、いつも緊張と高揚感に満ちています。そのため急性期治療を盛り上げたいという思いがあります。しかし、現実には診療圏の人口減少が進む一方で高齢化率の上昇、核家族化による独居世帯も増加しており、当院や他院で治療が完了しても、退院先が思うように見つからない患者さんが数多くおられる現状があります。そこで、当院の窓口となる入退院サポートセンターをさらに充実させ、地域の中核病院との連携を一層強化し、療養、リハビリを必要とする患者さんを積極的に受け入れていきます。また、古河市医師会の理事も務めていますので、地域の開業医の先生や施設と顔の見える関係を築き、医院の外来や施設入所者の方で入院が必要な場合、私たち徳洲会が行っている自前救急車による搬送を中心に、入院を円滑に受け入れられる体制を早期に確立いたします。
第二に災害医療体制の強化です。当院は南に利根川、西に渡良瀬川があり、水害リスクと隣り合わせの位置にあります。さらに東側は頻発する地震の震源地も近いことから、来るべき大災害に対する備えが喫緊の課題です。私自身、古河市地域災害医療コーディネーターのため、大規模災害発生時に医療救護体制の構築をしなくてはならない立場にあります。15年の茨城常総地域の水害の経験から、特に人工透析をされている方や、在宅を含め人工呼吸器を装着されている方が、災害時にも安心して医療を受けられる環境を整備します。そして地域の方々が最後に頼る場所として、「あそこに古河総合病院があるから大丈夫だ」と心から信頼していただける病院をつくり上げます。
第三に基幹型臨床研修病院の実現です。これは長期的な目標ですが、私が院長である間に成し遂げたいと考えています。これまでは現実的な目標とは考えていませんでしたが、年間入院患者数や救急医療体制など、少しずつ基準を満たす環境が整いつつあります。今後は、一つずつ課題を克服し着実に準備を進めていきます。まずは、来年度から検討されている協力型臨床研修病院としての実績を重ね、指導医のスキルアップや病院全体を活性化させることにより、当院のブランド力向上を目指します。
先日、病院機能評価(3rdG:Ver.3.0)の3回目の更新に向けた受審を終えました。結果はこれからですが、職員が目標に向け協力し合い、当院の課題や将来像についてロードマップをつくり上げたことは、大変心強く感じました。愛すべき職員皆で誇りを持って、「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会の実現」を目指し、次の10年、20年に向かって、たゆまぬ努力を続けてまいります。
皆で頑張りましょう。