2020年(令和2年)11月16日 月曜日 徳洲新聞 NO.1262 一面
一般社団法人徳洲会と滋慶学園グループ
実習機会提供や講師派遣などで業務協力締結
徳洲会病院・介護施設への学生就職を積極的に斡旋
徳洲会グループの本部機能を有する一般社団法人徳洲会(社徳)は11月11日、社徳東京本部で全国に医療系専門学校などを展開する滋慶学園グループと業務協力に関する協定を締結した。徳洲会は滋慶学園の学生の臨地実習や専門学校などへの講師派遣に協力。滋慶学園は徳洲会グループが募集している職種に対し、学生の推薦・斡旋を行う。また、徳洲会の人材育成・キャリア開発について協力していく計画も浮上している。
78校の専門学校など全国展開
調印式後に固い握手を交わす安富祖理事長(右)と浮舟総長
滋慶学園グループ(本部:大阪府)は1976年、歯科技工士養成校からスタート、現在、滋慶医療科学大学院大学をはじめ専門学校、高等専修学校など全国に78校の教育機関を展開、在校生は約3万6000人に上る。500職種を超える人材を養成し、これまでに国内外を問わず、さまざまな産業界に24万人以上の卒業生を輩出。
また、人間教育として、キャリアに対する意識の形成や将来のキャリア設計をフローとしてとらえたキャリア教育、さらにグローバル人材の育成に呼応する国際教育に力を注ぎ、高度専門職業人の育成を目指している。建学の理念として実学教育、人間教育、国際教育を実践し、4つの信頼(学生からの信頼、高等学校からの信頼、産業界からの信頼、地域からの信頼)を得ることを掲げ、またミッションとして「職業人教育を通して社会に貢献する」を実行し、時代と社会の変化に応じて即戦力となる人材育成のため、業界に直結した専門学校などを展開している。
医療系の専門学校では看護師、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、臨床検査技師、臨床工学技士、視能訓練士、歯科衛生士、歯科技工士、救急救命士、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、診療情報管理士、義肢装具士、医療事務職などを養成。徳洲会グループには直近3年で年平均48人が入職している。
今回の業務協力締結により、徳洲会グループ病院・介護施設は日常業務に支障を来さない限り、優先的に臨地実習の機会を滋慶学園の学生に提供。また、徳洲会グループから滋慶学園の専門学校などに各種講師を派遣、人材育成に協力する。滋慶学園は看護師やコメディカルなど徳洲会グループ病院・介護施設が募集する職種に対し、積極的に学生の就職を推薦・斡旋する。これにより徳洲会への各種医療従事者などの就職率向上が期待できる。
業務協力締結書に署名する安富祖理事長(左)と浮舟総長
また、今後、人材の育成・キャリア開発などを行う滋慶教育科学研究所(JESC)が、徳洲会グループ職員のキャリアアップに資する研修に協力する計画も浮上している。
11日、業務協力締結に関する調印式に臨んだ社徳の安富祖久明理事長は、「徳洲会グループは全国に71病院をはじめ医療・介護・福祉施設を約350施設展開しています。『働き方改革』が進むなか、マンパワーの確保がとても重要な課題となっていますので、滋慶学園グループとの今後ますますの親交を期待しています」と抱負を語った。
滋慶学園グループの浮舟邦彦総長は「当グループは医療安全管理学、医療経営管理学を学ぶ滋慶医療科学大学院大学を運営、来年4月には臨床工学技士を養成する滋慶医療科学大学も開設します。今後、徳洲会グループのキャリア開発も含め、ご協力していきたいと思います」と期待感を表した。