徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)11月9日 月曜日 徳洲新聞 NO.1261 二面

病気のはなし㉝
コロナとの類似性も ノロウイルス

コロナとの類似性も ノロウイルス

ノロウイルスは冬期に流行する代表的な感染症のひとつで、二枚貝を生食することで感染することが多い。感染後、症状が出るのが早く、治るのも早いのが特徴だ。ウイルスに汚染された二枚貝を食した後、1日以内に激しい嘔吐(おうと)や下痢といった症状が現れることが多く、若い人なら1日以内に治まる。高齢の場合は基礎疾患次第で長く続くケースも。どちらにせよ脱水対策としてスポーツドリンクなどによる水分補給が大切だ。嘔吐中は無理して食べず、吐き気がある程度収まってから粥(かゆ)や素うどんなどを少量食し、大丈夫そうなら量を増やしていく。

インフルエンザと新型コロナウイルス感染症は見分けがつきにくいと言われている。「ノロウイルスによる消化管症状とコロナによる消化管症状も類似性があり、どちらに罹患(りかん)したか見分けがつきにくいことがあります」とICD(インフェクション・コントロール・ドクター)の丸山邦愛(くにちか)・鹿児島徳洲会病院呼吸器内科部長。

嘔吐や下痢だけでコロナを疑う人が少ない分、コロナと発覚した際の二次感染対策が後手に回る可能性もある。丸山部長は「もともとノロウイルスは感染力が強く、病院や介護施設での発生時は、患者さんの隔離が大切です。今年は例年以上に徹底する必要があります」と指摘している。

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