徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)6月15日 月曜日 徳洲新聞 NO.1240 二面

岸和田病院
退院支援で満足度大 受けもち看護師がカンファ

(右から)深野部長、阪本看護師、長尾師長(右から)深野部長、阪本看護師、長尾師長

岸和田徳洲会病院(大阪府)の6階「うみ病棟」では、患者さんの受けもち看護師が退院支援のカンファレンスに参加できるように業務改善を行った結果、患者さん・家族の意思決定をより尊重した退院支援につながり、高い患者満足度を実現、平均在院日数も短縮し病院経営にも貢献することができた。

「患者さん第一の退院支援が行えているか振り返ることを目的として、まず現状把握や課題抽出のためSWOTクロス分析を行いました」(阪本阿弓看護師)

SWOTクロス分析とは組織の外部環境と内部環境に関して、強み、弱み、機会 、脅威という要因ごとに行う分析手法。その結果、改善活動として①受けもち看護師が中心となって介入できるシステムづくり、②患者満足度調査、③長期入院患者さんに対する再カンファレンス――の実施を決定した。

業務改善前は、MSW(医療ソーシャルワーカー)とリーダー看護師が前日分の入院患者さんの退院支援カンファレンスを実施。しかし、退院に向けた計画の立案や受けもち看護師の介入が十分ではなく、計画の実施や評価を誰が行うのか明確ではなかった。

改善後は、リーダー看護師が前日分の入院患者さんから支援を必要とする患者さんをリストアップするなど全体的な運用を担当。一方、受けもち看護師はカンファレンスを実施し、計画の立案や、MSWとともにチームとして実施・評価するようにした。「アクションシートを作成し、経験年数にかかわらず実施できるよう標準化しました」(阪本看護師)。

患者満足度調査では、約8割が「満足」という結果だった。長期入院患者さんに関しては、毎週水曜日に支援内容の見直しや退院困難な要因をチームで共有・評価・検討する再カンファレンスを実施。

これら3つの取り組みにより平均在院日数が短縮した。

同院の深野明美・看護部長と長尾仁美・看護師長は「 “患者さん・ご家族のため”という視点を忘れず、今後も退院支援の取り組みを進めていきます」と意気込んでいる。

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