徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)8月19日 月曜日 徳洲新聞 NO.1198 二面

死亡率「連休効果」など発表
日本病院学会 徳洲会から6演題

第69回日本病院学会が8月1日から2日間、札幌市内で開催された。徳洲会からは一般演題で6演題の発表があり、そのなかのひとつとして湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の亀井徹正総長が、徳洲会グループの〝連休効果〟などについて報告した。

週末効果・連休効果などを報告する亀井総長週末効果・連休効果などを報告する亀井総長

亀井総長から2演題の発表があり、ひとつは「徳洲会グループ病院における週末効果(WE)および連休効果の検討」がテーマ。欧米では週末に入院する患者さんの死亡率が、週日入院患者さんより高いとするWEが報告されている。連休でも同じ現象が発生する可能性を考え、連休効果(仮称)と名付けて検討した。

結果、徳洲会グループ病院の過去3年間のデータをもとに算出したところ、年末年始、ゴールデンウイーク(GW)、週末の順に高く、WEおよび連休効果ともに認めた。そこで今年のGW(10連休)に向け、四連休以上を避けるなど対策を講じたところ、「例年と比較して連休効果が低いという結果でした。連休中の診療日設定が有効であった可能性が高いと考えます」と報告した。

「インシデントレポートの報告は大切」と氏原副主任「インシデントレポートの報告は大切」と氏原副主任

「JCI認証を取得できました」と勝元課長「JCI認証を取得できました」と勝元課長

もうひとつは「全英早期警告スコア(NEWS)は患者急変を予測するが、迅速対応チーム(RRT)は病院内心肺停止(CPA)を減少させるか?」と題し発表した。同院がNEWSを導入した2014年12月以降、RRT(看護師中心のチーム)導入前後のCPA発生数・率を比較し、検討した結果、NEWSは24時間以内のCPA予測に有用であると確認。またRRTを導入した平日の日勤帯のみCPAの発生が減少傾向にあったことから、「迅速対応システムの対応要素として、RRTの機能充実が必要と考えます」とまとめた。

岸和田徳洲会病院(大阪府)からは3演題発表。勝元伸二・診療情報管理室課長は「JCI認証取得に向けた診療情報管理部門の取組み」がテーマ。JCI(世界的な医療機能評価)の基準書の理解には、すでに認証取得しているグループ病院からの情報提供が有効であると強調した。

また、診療情報に関連する内容は多岐にわたるため、幅広い職種の協力が必要となったことなど説明。「3年後の更新に向け、他施設との情報交換がますます重要だと考えます」と課題を示した。

氏原悦子・診療情報管理室副主任は「診療情報管理部門における医療の質向上への関わり〜インシデントレポートの分析から〜」と題し発表した。紙媒体での患者ファイル(カルテ)の入庫作業時に発生するヒューマンエラー減少に向け、インシデント(事故などが発生する恐れのある事態)レポートの分析をもとに対策。作業環境の整備、個々の業務に対する意識付け、作業時のダブルチェックなど行い、入庫誤りによる所在不明カルテは0件になった。「ヒューマンエラーの原因把握にインシデントレポートは有用です」と強調した。

診療記録開示状況を報告する喜多川副主任診療記録開示状況を報告する喜多川副主任

喜多川久美子・診療情報管理室副主任は「診療記録開示状況の調査」をテーマに発表した。同院の過去の開示状況を振り返った結果、交通事故や肝炎関係を含む開示件数は年々増加。本人以外からの申請が半数以上を占めることから、同意書や申請資格の確認の徹底が重要であると唱えた。

今後、開示にアクセスしやすい環境整備や記録保管の精度アップ、他部署への情報発信から開示に耐え得る診療記録の作成など課題に挙げ、「これらの充実を患者満足度向上につなげていきたいです」と意欲を示した。

札幌徳洲会病院の林亜沙美・看護副主任は「シミュレーション形式を用いた内視鏡的逆行性膵すい胆管造影検査の勉強会についての報告」と題し発表。同院の内視鏡検査室で臨床工学技士15人を対象に、シミュレーション形式で勉強会を実施した。リスクの高い手技を実践のみで学ぶと、つねに緊張感のある場での実践になり、学習者の精神的不安が大きくなることを指摘。

林副主任はシミュレーション形式勉強会の利点を解説林副主任はシミュレーション形式勉強会の利点を解説

シミュレーション形式なら、何度でも練習できる環境が提供でき、不安の軽減に寄与する。「これまで看護師向けにしか実施していなかったが、多職種への普及の一助となりました」とアピール。

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