徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)5月20日 月曜日 徳洲新聞 NO.1185 一面

医療法人沖縄徳洲会
先端医療センター地鎮祭を開催
外傷・救命救急センターも着工へ

医療法人沖縄徳洲会は5月11日、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の本館西側の敷地で、先端医療センター、外傷・救命救急センターの建設工事の地鎮祭を行った。がん医療の強化を目的とする先端医療センターは“包括的がんセンター”と位置付け、徳洲会グループ初となる陽子線治療など導入し、高度がん医療に取り組む計画。あわせて救急・急性期機能のさらなる強化を図るため、外傷・救命救急センター棟を建てる。当日は徳洲会や神奈川徳友会、行政、自治会、金融機関、設計・施工関係者ら約120人が出席し工事の安全を祈った。

徳洲会初の包括的がんセンター

先端医療センター(手前の赤線で囲んだ建物)と外傷・救命救急センター(奥の黄線で囲んだ建物)の完成予想図 先端医療センター(手前の赤線で囲んだ建物)と外傷・救命救急センター(奥の黄線で囲んだ建物)の完成予想図

先端医療センターは地上4階・地下1階建てで、延床面積は約1万2500㎡、竣工は2020年10月の予定だ。外傷・救命救急センターは地上6階・地下1階建て、延床面積は約1万5000㎡で、竣工は21年12月予定。今回の工事ではトモセラピー(放射線治療装置)棟とエネルギーセンターも建設する。

先端医療センターは先進的な臨床・研究施設として、陽子線治療やBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)、RI(放射性同位元素)内用療法、PET(陽電子放射断層撮影)を用いた創薬研究・支援などに取り組む方針。化学療法や放射線治療など、がん医療に関する標準治療も積極的に推進する。

出席者全員で工事の無事を祈願 出席者全員で工事の無事を祈願

陽子線は体表面から深い位置でエネルギーが急速に高まり、その後、急速に低下する。こうした性質を利用し、狙った病変に強い線量を効率良く集中照射できることから、正常組織へのダメージを軽減できるのが特徴だ。18年4月の診療報酬改定で保険適用が拡大し、現在、頭頚部(とうけいぶ)がん、骨軟部がん、前立腺がん、小児がんの一部が保険診療となっている。

BNCTは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素化合物を利用した治療法。ホウ素化合物を静注して中性子を照射するとα線が発生し、がん細胞を内部から破壊する。国内では現在、臨床試験が行われている段階で、未承認の治療法だ。

高度な先端的医療を導入 新たな治療の選択肢提供

「患者さんのために、今まで以上に貢献していきたい」と篠崎・副理事長 「患者さんのために、今まで以上に貢献していきたい」と篠崎・副理事長

高齢者人口の増加にともない、がん患者さんの増大など疾病構造の変化をふまえ、徳洲会グループでは04年、エビデンス(科学的根拠)に基づき安全で有効性が確認されたがん医療を全国の徳洲会病院で提供するため、オンコロジー(腫瘍学)プロジェクトを発足。グループを挙げ、がん医療の強化に取り組んでいる。こうしたなか、患者さんのために、より高度な先端的医療を取り入れ、新たな治療の選択肢を提供していきたい考えだ。

「市民病院以上の役割を果たしていただいています」と松尾市長 「市民病院以上の役割を果たしていただいています」と松尾市長

地鎮祭の神事では出席者一同、工事の安全を祈願。続く直会(なおらい)では医療法人沖縄徳洲会の篠崎伸明・副理事長兼湘南鎌倉病院院長が登壇し、「当院はこれまで、救急を断らず、生命を安心して預けられる病院という徳洲会の理念を実践、実直に医療活動に取り組んできました。今後も医療の価値とは何かを自問自答し、地域のためになっているか、目の前の患者さんを救えているか、日々振り返りながら、患者さんのために今まで以上に貢献していきたい」と挨拶。工事中も診療機能を維持し、病院運営を行っていく方針を約束した。

続いて、鎌倉市の松尾崇市長が来賓挨拶。「鎌倉市には市民病院がありませんが、湘南鎌倉病院が地域に根を下ろし、市民病院以上の役割を果たしていただいています。今後も医療を中心とした福祉の先端都市としての街づくりを推進していきます。ますますのご活躍とご尽力を期待しています」と語った。

北海道や東北・関西 九州へ将来的に展開

「“徳洲会スピリット”を入れた運営を期待しています」と東上・副理事長 「“徳洲会スピリット”を入れた運営を期待しています」と東上・副理事長

この後、医療法人徳洲会の東上震一・副理事長兼岸和田徳洲会病院(大阪府)院長が「先端医療センターは徳洲会で初の試みです。開設後は“徳洲会スピリット”を入れた運営を期待しています」とエールを送り、「将来的には同様の施設を北海道や東北、関西、九州へと全国展開し、がんから患者さんの命を守っていきたいと考えています」と構想を明かした。

設計を担当した伊藤喜三郎建築研究所の伊藤誠・専務取締役は「設計コンセプトは『自然光による時の流れと、四季を感じる安らぎと寛ぎ』」と説明。施工を担う熊谷組の櫻野泰則社長は工期厳守と無事故・無災害を誓い、「期待に沿うべく全力を尽くします」と力を込めた。鎌倉ロジュマン自治会の石井英明会長の音頭で乾杯。和やかな雰囲気のなかで歓談のひと時を過ごし、熊谷組首都圏支店の森田晃也・建築部作業所長の一本締めで終了した。

篠崎・副理事長は「標準治療を終え治療の選択肢がなくなったがん難民の方々の受け皿にもなり得る施設を目指します。高血圧や心疾患、認知症など多様な疾患を併発しているがん患者さんが増えていますが、総合病院の強みを生かし、緩和ケアにも力を入れながら幅広い患者さんを受け入れ、対応していきたい」と力強く語った。先端医療センター開設後、国指定のがん診療連携拠点病院や特定機能病院を目指す。

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