徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(平成31年)4月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1182 三面

日本集中治療医学会
徳洲会から28演題
名古屋病院
大城医長が優秀演題

第46回日本集中治療医学会学術集会が3月1日から3日間、京都府内で開催された。徳洲会は口演、ポスターを含め28演題を発表。口演で名古屋徳洲会総合病院の大城規和・心臓血管外科医長(現・大垣徳洲会病院心臓血管外科部長)が優秀演題に選ばれた。

比屋根看護師はシンポジウムでMEWSをテーマに発表 比屋根看護師はシンポジウムでMEWSをテーマに発表

シンポジウムでは南部徳洲会病院(沖縄県)の比屋根寛看護師(集中ケア認定看護師)が「早期異常発見システム(MEWS)による予期せぬ院内心停止患者低減の試み」と題し発表。MEWSはバイタルサインを電子カルテに入力すると自動的にスコアを算出し、重症度別に3つのカテゴリーに区分化する。

これを運用するなかでバイタルサイン、とくに呼吸数の未入力が目立つと同時に、心肺蘇生を施した患者さんのうち75%が48時間以内に死亡していたことが判明。そこで2015年1月から18年7月までの予期せぬ院内心停止とバイタルサイン未入力との相関を探った。

大城医師はインペラがテーマの口演で優秀演題 大城医師はインペラがテーマの口演で優秀演題

その結果、「未入力が改善され、適切なMEWSの運用が可能になり、予期せぬ院内心停止も減りました」。発表後、比屋根看護師を含む7人のシンポジストはRRS(院内救急対応システム)について議論を展開した。

口演では名古屋病院と札幌東徳洲会病院から、それぞれ5演題の発表があり、グループ最多。このうち大城医長の「当院における心原性ショックを伴う重症心不全に対する新たな治療戦略」が優秀演題に選ばれた。

発表ではインペラ(カテーテル型左心室補助装置)を使用した29症例(17年12月~19年1月)について報告した。インペラは左心室から血液を吸い出し、大動脈から全身に血液を送り出すことで心臓を補助する装置。小型カテーテルである特徴から、簡便かつ迅速、低侵襲に導入可能だ。

同院での単独導入は11例、循環破綻例に対するECMO(別名PCPS)とインペラを併用したエクペラの導入が18例あった。インペラは短期間で循環動態を改善させ、心原性ショックをともなう重症心不全からのリカバリーに有効であるなどポイントを解説、「今後は短期、中期の成績を含め、さらなる経験の蓄積が必要」と課題を示した。

学会に参加した名古屋病院のスタッフ 学会に参加した名古屋病院のスタッフ

名古屋病院ではインペラやエクペラに関する演題を多職種で展開。永井翔子・理学療法士は「エクペラで救命したCPA蘇生後の患者に対して早期リハビリ介入が有効であった1症例」、デヘスース・エミリオ瑞樹看護師は「当院におけるインペラ補助患者の体位変換の実際と今後の課題」、青山英和・循環器内科部長は「心原性ショックに対するエクペラの初期導入経験」と題し、それぞれ発表した。

札幌東病院の松本悠・救急科医師は2演題を発表した。このうち「未診断の進行直腸がんによる腸閉塞・多臓器不全症例で経験した治療方針設定についての考察」では、家族の意思で治療介入を開始し、状態回復後に本人の意思決定により治療を撤退した症例を報告。患者さんは日頃より積極的な治療を拒否していたが、「重症患者さんの意思確認で、十分な情報提供がなされていない状態での希望を文面とおりに受け止めるのは、慎重になるべきと考えます」とまとめた。

吹田徳洲会病院(大阪府)の公文啓二・副院長兼集中治療センター長は3演題を発表。このうち「新設病院ハイケアユニット(HCU)における培養同定菌の検討」では、17年9月から院内で細菌培養検査が可能になったため、HCUからの1年分の検体に関し菌のデータベースを作成、検討した。「当HCUで同定される頻度の高い菌や感受性パターンを把握することができるようになり、より迅速で適正な抗生物質投与が可能となりました」と結論付けた。また、ER(救急外来)からの検体でも同様の研究を実施、ERで適切な抗生物質の選択が可能になったと発表した。

別の発表ではHCUの診療実績などを検討し、特定集中治療室管理料加算の取得に関する評価も実施。適切であると判断し、体制を整え18年10月に同加算3を取得、同加算1の取得も目指すことを報告した。今年4月には日本集中治療医学会専門医研修施設を申請。

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