徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(平成31年)1月28日 月曜日 徳洲新聞 NO.1169 二面

日本口腔外科学会
長・共愛会病院医長
優秀ポスター賞受賞

第63回日本口腔(こうくう)外科学会総会・学術大会が千葉県内で開催され、徳洲会グループから共愛会病院(北海道)の長太一・歯科口腔外科医長が優秀ポスター賞を受賞、他にミニレクチャー1題、公募ワークショップ1題、一般演題9題の発表があった。

舌がん局所再発 予後因子を検討

優秀ポスター賞を受賞した長医長 優秀ポスター賞を受賞した長医長

優秀ポスター賞を獲得したのは、長医長の「Podoplanin(PDPN・Cancer Stem Cellマーカー)の発現は早期扁平(へんぺい)上皮舌癌において再発の予後予測因子になりえる」と題する演題。早期舌がんでは一般的に局所再発率は11~24%程度。局所再発と切除断端部の異型上皮の有無は密接に関連しているが、断端部に異型上皮が見られなくても局所再発する症例があることを指摘、このため局所再発の予後予測因子を検討した。

舌扁平上皮がんStage1、2の81例を検討した結果、PDPN陽性細胞が認められない、あるいは基底層に限局している症例は65例、陽性細胞が基底層から多層化している症例は16例。このうち前者で6例、後者で4例に再発を認め、「断端部のPDPN発現分布の検討は、従来の病理組織学的診断に加えることで、再発の予後予測に有用であると示唆されます」とまとめた。

また、同時に発表した「Podoplaninの発現は早期扁平上皮癌における後発転移の予後予測因子になりえる」も優秀ポスター賞にノミネートされた。

佐野副院長は高齢者の顎関節脱臼の低侵襲治療を解説 佐野副院長は高齢者の顎関節脱臼の低侵襲治療を解説

ミニレクチャーでは、東京西徳洲会病院の佐野次夫・副院長兼歯科口腔外科部長が「高齢者の習慣性顎(がく)関節脱臼に対する低侵襲外科的アプローチについて」と題し講義。まずは顎関節脱臼を起こす原因を精査し、全身的要因か顎関節部の問題かを見極めることが重要と指摘。さらに手術選択時は低侵襲な方法にするべきと説明した。

顎関節脱臼の原因には顎関節の変形と軟組織の退行性変化によるものが多いため、同院では変形性顎関節症に対する関節形成術に準ずることが多い。症例をもとに手術法を詳説し、「大切なのは手術時間、出血量を抑え、顎関節に必要以上の侵襲を加えないことです」と強調した。

上顎洞・鼻口腔瘻の完全閉鎖の意義を説く首藤副部長 上顎洞・鼻口腔瘻の完全閉鎖の意義を説く首藤副部長

公募ワークショップでは、岸和田徳洲会病院(大阪府)の首藤敦史・歯科口腔外科副部長が「薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)の手術後に生じる上顎洞(じょうがくどう)・鼻口腔瘻(びこうくうろう)(OAF/ONF)に対する治療法」をテーマに発表。MRONJの手術後に生じたOAF/ONFに対し、①一時閉鎖、②頰脂肪体有茎皮弁による閉鎖(PBFPF),③閉鎖せず顎義歯――と異なる対処法を実施した3例を検討した。

結果、瘻孔(ろうこう)が大きくても健常組織を可及的に保存できれば一次閉鎖が可能、PBFPFは臼歯部の瘻孔閉鎖に有用であるが、前歯部への適用は困難であり、残存歯や全身状態を考慮しつつ顎義歯の使用なども検討が必要と考察。「手術により完全閉鎖する意義は大きいです」と結論付けた。

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