2018年(平成30年)12月10日 月曜日 徳洲新聞 NO.1163 三面
鈴木・徳洲会理事長
「医療は患者さんのために」
「愚直なチームワークが大切」と鈴木理事長
一般社団法人徳洲会(社徳)の鈴木隆夫理事長は、「徳洲会のあゆみと将来構想~経営手法と実践~」をテーマに講演した。このなかで、徳洲会の原点として“生命だけは平等だ”の理念継承、「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会の実現」に向けた活動、離島・へき地での医療貢献を強調。
続いて他業界の事例を引き合いに出し、「小さな変化が積み重なるだけでは抜本的な変化、完全なる変容には至らない。最大の危機は最大のチャンス」と、経営のあり方を説いた。
徳洲会は変革への取り組みとして、ガバナンス(組織統治)とコンプライアンス(法令順守)体制の確立を推進。
ガバナンスでは社徳執行理事会で福島安義・副理事長が患者安全・災害時運営、安富祖久明・副理事長が経営、東上震一・専務理事が質の指標・安全文化、篠崎伸明・専務理事がクリニカルパス・臨床研究・治験・研修医研修、福田貢・専務理事がネバーイベント(決して起こしてはならない事象)、遊佐千鶴・常務理事が看護部門、松永圭生理事が財務・会計監査をそれぞれ担当している。
徳洲会は経営の透明性を確保するため、2016年度から各医療法人に対し、任意で会計監査を実施、今年5月には厚生労働省に法定監査の結果を提出した。
コンプライアンスについては内部通報制度の運用、内部監査の実施、医療安全管理や医療紛争事案への対応を行っている。
経営の効率化も推し進め、医療機関を傘下にもつ法人を再編、最終的に埼玉医療生活協同組合以外は、医療法人徳洲会に集約していく方針だ。
鈴木理事長は「医療は患者さんのためにあります。これには奉仕の精神と愚直なチームワークが欠かせません。これこそが徳洲会ブランドです」と呼びかけた。