徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)11月13日 月曜日 徳洲新聞 NO.1108 二面

日本褥瘡学会学術集会
徳洲会から4演題
「褥瘡医療のパワーアップ」

第19回日本褥瘡学会学術集会が9月14日から2日間、岩手県で「褥瘡(じょくそう)医療のパワーアップ ~今、市民に拡げる褥瘡教育~」をテーマに開催された。徳洲会からは4演題の発表があった。概要を紹介する。

褥瘡治療に関して多職種が発表し知見を共有 褥瘡治療に関して多職種が発表し知見を共有

生駒市立病院(奈良県)形成外科の中西新部長は「重度褥瘡に対するPRP療法の実際」をテーマに一般演題のセッションで発表した。PRP(多血小板血漿)療法は、血小板を多量に含んだ自己血の血漿(けっしょう)を用いた再生医療。創傷治癒を促進するサイトカインの働きを利用する。

同院は「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に沿い、近畿厚生局の許可や院外の認定再生医療等委員会の承認を得て、2016年8月に同療法を開始した。

中西部長はPRPの作成手順やこれまでの治療実績、症例などを紹介し、「診療体制を整えるのに手間と費用を要しますが、PRP療法の効果は良好であり、重度褥瘡の治療の選択肢のひとつとして有意義と考えます」と結んだ。

同じく一般演題で、庄内余目病院(山形県)リハビリテーションセンターの阿部幸司副主任(理学療法士=PT)は「車椅子の問題点抽出と対策により治癒した症例」をテーマに発表。

脊髄(せきずい)疾患患者さんの褥瘡発生や悪化を予防するため、車いすや座面のクッションは必須だが、本来の使用方法で使わないと褥瘡治癒の遅延を招くこともある。

阿部副主任は褥瘡の遷延(長引くこと)症例を提示し、PTの視点で問題点を抽出。続けて、体圧分散タイプのロホクッションの空気圧やフットレストの位置の調整など実際の対策を紹介した。阿部副主任は「車いす座面を評価する際に、座面の評価のみならず、四肢、体幹の左右対称性・支持性を評価する必要があります」とまとめた。

会場には褥瘡予防の関連製品を紹介する企業ブースが多数出展 会場には褥瘡予防の関連製品を紹介する企業ブースが多数出展

ランチョンセミナーでは東京西徳洲会病院形成外科の木下幹雄医師が「在宅創傷管理の現状と課題~多職種連携によるケアの実践を目指して~」をテーマに講演。木下医師は同院で週1日、フットケア外来を担当する一方、創傷ケア専門のTOWN訪問診療所の院長を務めている。

木下医師は同診療所を通じて、通院困難な患者さんに在宅でも高度な創傷ケアを提供したり、ケアマネジャーや訪問看護師、ヘルパー(訪問介護員)、透析クリニックなど多職種と連携し患者さんの環境を総合的にサポートしたりする訪問診療システムの構築に尽力。

訪問診療時の外科的処置や多職種連携の様子を豊富な症例とともに紹介し、「在宅でお困りの患者さんは予想よりもかなり多く、多職種が協力して創傷に取り組む意義は大きいです」と結んだ。

このほか、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の錦佑輔薬剤師が「乳腺外来のドセタキセル投与による皮膚障害の発現要因について」をテーマにポスター掲示を行った。

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