2017年(平成29年)10月23日 月曜日 徳洲新聞 NO.1105 三面
来院者や職員の安全確保!
湘南鎌倉総合病院
不審者対応で訓練
傘を手に迫真の演技を見せる中村職員(左から2人目)
湘南鎌倉総合病院(神奈川県)は院内で「凶器を保持する者への対応訓練」を実施した。来院されている方やスタッフの安全確保、暴言・暴力対応マニュアルの評価が狙い。
各職種・部署から選出した職員教育研修委員会メンバーを中心にロールプレイで行い、夜間、会計待ちの男性が大声を上げ、持っている傘を振り回すというシナリオだ。開始10分後に警官役が到着した時点で、各スタッフの対応を検証する。暴漢者役を中村喜久・患者相談室職員(元警察官)が務め、当直師長、当直医、医事課、防災センター職員役を実際に該当する部署の職員が担った。
訓練を2回行った後、その場で意見交換を図ると、疑問点や反省点などが噴出。暴漢者を押さえるために用意した「さすまた」について「用いる程度や使い方がわからない」といった声や、応援を求めるためのドクターホワイトコール(院内で不審者が暴れるなど、トラブルを知らせる全館放送)が「きちんと聞き取れない。訓練内容を知っていたので駆け付けられた」との声が聞かれた。
警察への通報について「判断を一職員が行うのは難しく、権限などを明確にしてほしい」との声も上がった。これらに対し中村職員がアドバイスを送る場面も見られた。
マニュアルの検証でも、さまざまな職員が意見
それらをふまえ訓練のコアメンバーで暴言・暴力対応マニュアルを検証。カテゴリーが分かれてはいるものの、内容的に重複している点を指摘する声や、表現があいまいすぎて明文化する意義に疑問を抱く声が上がった。項目によっては細分化しすぎてわかりづらいため、「シンプルな内容に作り直してはどうか」との提案などもあった。今後、マニュアルを見直すことを確認し終了した。
今回の訓練でリーダーを務めた高室昌司ME室技士長(臨床工学技士)は「昨今の医療・介護施設での死傷事件や、JCI(国際的な医療機能評価)認証でも患者さんや職員の安全管理確保の観点から、テロや誘拐の対策訓練を推奨しています。病院全体が訓練の実施やマニュアルの見直しに取り組む雰囲気になり、同研修委員会の委員長でもある小林修三・院長代行のサポートを受け実施に至りました」と背景を説明。今後も取り組んでいく可能性を示唆した。