徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)5月15日 月曜日 徳洲新聞 NO.1082 二面

庄内余目病院
「介護骨折」で講演会
骨強度(骨密度+骨質)維持重要

「骨強度を維持し安心して介護を受けられるようにしておくことが大切」と柏倉科長 「骨強度を維持し安心して介護を受けられるようにしておくことが大切」と柏倉科長

庄内余目病院(山形県)は“介護骨折”をテーマに講演会を開催した。日本整形外科学会専門医の資格をもつ市立秋田総合病院の柏倉剛・整形外科科長を講師に招き、「介護骨折の臨床的特徴について」と題して介護骨折の特徴や治療、予防法などをレクチャー。

柏倉科長によると介護骨折とは、寝たきり患者さんへの介護者による生活動作(清拭(せいしき)、可動域訓練、車いす移乗、おむつ交換など)の結果として生じる骨折のこと。骨粗しょう症など骨がもろくなった高齢の方々へのケアや介護を行っていくうえで重要なテーマだ。

徳洲会グループ内外の病院や介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、訪問看護ステーション、グループホーム、デイサービスセンターなど多数の施設から約100人が参加し、真剣なまなざしで聴講した。

開会の挨拶で庄内余目病院の寺田康院長は「高齢者医療や介護の現場では起こり得ることです。しっかりと聴いて今後の参考にしてください」と呼びかけた。

柏倉科長は自験例や国内外の事例をふまえ「介護骨折は大腿骨の受傷が多く、受傷機転は不明なことが多いです。また、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)が未治療で、受傷部位の付近に拘縮や痙性(けいせい)が認められる例が多くみられます」と指摘。

治療については上腕骨、脛骨(けいこつ)、尺骨、そして大腿骨でスパイク(折れた骨の断端が皮膚を突き破りそうなほど突出している状態)がない場合は保存的治療(ギプスで固定)、大腿骨でスパイクがある場合は観血的治療(外科手術によりプレートやネジを用いた骨接合)を行うことを解説した。

予防策として骨粗しょう症治療薬による薬物治療を説明し、「寝たきりになる前から治療を始め、骨強度(骨密度+骨質)を維持し、安心して介護を受けられる身体にしておくことが大切です」と呼びかけた。またリハビリテーションによる拘縮改善・痙性抑制、拘縮・痙性を理解した介護、予防的皮下切腱(せっけん)などを紹介。柏倉科長は「骨代謝マーカーで事前に骨折リスクを評価して対応したり、あらかじめ家族に説明したりすることも大切だと考えます」と提言も行った。

緑川律子・看護部長は閉会の挨拶で「日常的に高齢者の方たちとかかわる職員は多いのでとても参考になりました」。

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