健診・人間ドック
Medical checkup
Medical checkup
すい臓がんは、従来「早期発見が不可能ながん」「助からないがん」として恐れられていました。
日本人のすい臓がん死亡率は、近年増加しています。特に日本女性にとってすい臓がんは、最近まで死亡率6位のがんでしたが、短期間で5位、そして今回の最新がん統計(国立がんセンター)では4位にまで急増しました。
日本男性も死亡率5位のがんがすい臓がんです。
死亡率1~5位の他のがんに対しては、胃がん検診、肺がん検診など、国のがん検診が実施されていますが、ただ一つ、すい臓がんだけが国のがん検診の対象になっていないのです。しかも、健診はもちろん、人間ドックでさえも、一般ドックの基本検査項目だけでは、すい臓がんに対してほとんど無力です。
血液検査のアミラーゼでは、すい臓がんはわかりません。腹部超音波検査でも、すい臓は皮下脂肪や胃腸のガスに邪魔されて完璧に診ることが困難です。無症状のうちに発見しないと助からないのが、すい臓がんです。すい臓がん早期発見のためには、すい臓ドックが有効ですが、すい臓ドックをやっている医療機関は全国でも僅かです。最近では、すい臓がんも徐々に「助かるがん」になりつつあります。すい臓がんから生還するための唯一の道・・・それは、早期発見です。一人でも多くの方がすい臓ドックをお受けになり、そして、一人でも多くの命が救われることを願ってやみません。
画像:東京医科歯科大学 肝胆膵・総合外科