徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)05月01日 月曜日 徳洲新聞 NO.1387 2面

病気のはなし120
いったん冷凍か加熱処理
アニサキス症

海鮮の生食は日本の文化だが、寄生虫問題がある。アニサキスは魚やイカなどに潜む代表的な寄生虫で、数ミリ程度の大きさがあり、白い糸くずのような形状。十分に加熱(中心温度60度以上で1分)するか、いったん冷凍すれば問題ないが、釣ってきた魚を自らさばき、刺身で食す場合などは要注意。葉山ハートセンター(神奈川県)の道躰隆行・外科医師は、「当院は海に近いこともあり、アニサキス症で来院される患者さんの大半が自らさばいた魚に当たっています」と警告。魚が生きているうちは内臓に潜んでいるが、宿主が死ねば筋肉に出てくるため、「釣ってすぐに魚の内臓を捨てれば、少しはリスクを減らせるかもしれません」(道躰医師)。気を付けて見れば発見できないこともない大きさだが、刺身の内部に入り込んでいる場合は難しい。

症状は、みぞおちあたりに感じる強い痛み。「よく誤解されますが、アニサキス症の痛みは寄生虫が胃壁などに潜り込んだ痛みではなく、アレルギー反応が原因です」と道躰医師。内視鏡カメラなど用い、直接取り除くことで劇的に症状は改善。ただ、消化管の奥に入り込むとカメラが届かないため、薬物療法でアレルギー反応を抑える。「放置しても生命にかかわることはあまりありませんが、痛みは深刻。海鮮の生食後に腹痛があれば速やかに医療機関を受診することをお勧めします」(道躰医師)。

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