徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)05月01日 月曜日 徳洲新聞 NO.1387 1面

地域医療の魅力を伝える ❷
総合的に診る力を養う
競走馬の産地で馬外傷も

日高徳洲会病院(北海道)院長 井齋偉矢

当院は、北海道の太平洋側に位置する日高振興局(日高、平取、新冠、新ひだか、浦河、様似、えりもの7町で構成)管内にあります。高速道路を使えば札幌まで2時間足らず、世界自然遺産に登録されている知床半島には4時間程度で行けます。近場では襟裳岬観光やスケート、乗馬、温泉などレジャーも楽しめます。

また当地は、日本最大のサラブレッドの産地でもあります。馬に蹴られたり、落馬したりして負った馬外傷の患者さんを診療することも珍しくありません。地域の文化として競馬を楽しむ習慣が広く根付いており、私も診療後、地元の門別競馬場に研修医と足を運ぶこともあります。

病院近隣にある2,000本以上の桜が直線7㎞にわたって咲く二十間道路

当院が属する医療圏は約4,800㎢もあり、和歌山県とほぼ同じ広さ。患者さんのなかには、通院に2時間かかる方もいます。軽症から重症まで幅広く対応するため、総合診療医としての役割が期待されます。多様な生活背景を抱える患者さんも見られ、経験豊富な医師が力を発揮しています。

当院では研修医がサイエンス漢方処方や地域医療を学んでおり、総合的に患者さんを診ることができるように指導しています。やむなく他院に患者さんを搬送する際は同行してもらうこともあり、「最後まで診る」という地域医療での主治医の役割を経験する機会にもなっています。

私自身40代半ばで地域医療に踏み出し、総合診療と漢方内科を組み合わせ、自身の強みを新たに築きました。当院で高度に専門特化した医療の提供は難しいですが、専門性を生かした医療ができる環境はあります。若い人からベテランの方まで、ぜひ多くの方に、へき地医療に挑戦してもらいたいです。

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