徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)5月18日 月曜日 徳洲新聞 NO.1236 二面

病気のはなし⑮
子どものストレス病 周期性嘔吐症

周期性嘔吐症

元気な子どもが急にぐったりしたと思ったら、発作的に激しい嘔吐(おうと)を繰り返す――。幼稚園~小学校中学年くらいまでの小さな子どもに見られる周期性嘔吐症は、自家中毒とも呼ばれ、ストレスが原因となることが多い。とくに入園や入学のタイミングは要注意だが、大人ですら心因性のさまざまな影響が出ている新型コロナウイルス禍の今は「子どもにかかるストレスも相当大きく、とくに注意が必要です」と松原徳洲会病院(大阪府)の櫻井嘉彦・小児科部長。

周期性嘔吐症はエネルギーのもととなるブドウ糖が不足し、脂肪を燃焼することによって引き起こされる。子どもは、もともと栄養分(糖)の貯えが少ないうえに、代謝が活発なため必要なエネルギー量も多く、ストレスや感染症で食欲が落ちたり、逆に暴れ回ってエネルギーを大量消費したりすると発症しやすい。多くは発作的に激しく嘔吐するほか、頭痛、腹痛などをともない、医療介入しなければ数日間、嘔吐を繰り返すこともある。嘔吐が続くと脱水症状が深刻になるため「早めの受診をお勧めします」(櫻井部長)。

病院では点滴で水分や糖を補給するが、初期段階ならば家庭で吐き気の収まった時に糖分を含むイオン飲料や果汁を少しずつ頻回に摂取すると、悪化を防止できることもある。

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