徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)2月10日 月曜日 徳洲新聞 NO.1222 三面

モーニングレクチャー
心不全と敗血症 院長ら知識共有

「心不全治療は早期にうっ血の解除をすべき」と赤坂部長 「心不全治療は早期にうっ血の解除をすべき」と赤坂部長

セミナー2日目の早朝、病院長ら幹部が研鑽(けんさん)する第17回モーニングレクチャーが開かれた。最初に湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の赤坂武・循環器内科部長が「高齢者心不全患者を診るということ~駆出率の保たれた心不全を中心に」と題し講演した。 心不全とは、心臓が悪いために息切れやむくみが起こり、徐々に悪くなり生命を縮める病気。心不全はガイドラインで4つに分類されるが、講演ではHFpEF をメインに解説。これは高齢者に多く、収縮力(全身に血液を送り出す力)が保たれていながらも、左心室が求心性肥大を起こし、その結果、硬くて広がりにくくなる拡張機能障害(全身から戻ってくる血液を心臓に取り込む力の障害)を引き起こす。

心不全の予後は収縮の程度では決まらず、腎機能の悪化が死亡率を高める。この腎機能の悪化は血管内うっ血によって引き起こされるため、頸静脈(けいじょうみゃく)怒張を確認することが診断のポイント。「心不全治療は、できる限り早期にうっ血を解除することが重要」と強調した。

続いて静岡徳洲会病院の山之上弘樹院長は、「Sepsis(敗血症)」をテーマに講演した。1991年に登場したSepsis-1は、全身性炎症反応症候群(SIRS)のうち感染症により発症したものと定義。次いで2001年にSepsis-2 に定義が改訂されたが、診断基準の項目が多く、基準範囲の根拠が不明確だった。

「敗血症は診断後1時間以内に抗菌薬を」と山之上院長 「敗血症は診断後1時間以内に抗菌薬を」と山之上院長

16年にSepsis-3 が登場。SIRSという炎症過剰の状態だけでなく、代償性抗炎症反応症候群(CARS)という免疫抑制状態活性化も関与。循環系、代謝系、神経系などの非免疫学的機序も影響する複雑な病態と考えられるようになった。

敗血症は「感染症に対する宿主反応の調節不全により、生命を脅かす臓器障害を呈する病態」と定義。診断基準は集中治療室ではSOFA、それ以外では簡略化されたqSOFAが使われ、早期発見に努める。最後に治療に触れ「診断後1時間以内に抗菌薬を開始することが重要です」とアドバイスした。

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