2020年(令和2年)1月13日 月曜日 徳洲新聞 NO.1218 三面
長・共愛会病院医長
若手交流会で症例報告
日本口腔外科学会と同時開催
若手交流会で症例報告をする長医長
第64回日本口腔(こうくう)外科学会総会・学術大会が北海道で開かれ、同会場で第2回若手口腔外科医交流会も開催された。同会は主に専門医を取得する前の若手口腔外科医を対象に、難渋した症例の共有などをとおし、交流を深めるのが目的。症例報告で共愛会病院(北海道)の長太一・歯科口腔外科医長は「分子標的薬の関与が疑われたインプラント周囲炎から顎骨壊死(がっこつえし)に至った1例」をテーマに発表した。
分子標的薬は体内の特定の分子を狙い撃ちし、その機能を抑えることにより、安全かつ有効にがんを治療する目的で開発。同薬の一種であるスニチニブは、根治切除不能または転移性の腎細胞がんおよびイマチニブ抵抗性腫瘍の治療薬だが、血管新生を阻害することがあり、創傷治癒遅延、創哆開(しかい)および出血などの創傷治癒不全を生じる。発表では、スニチニブの関与が疑われたインプラント周囲炎から続発した薬剤関連性顎骨壊死(MRONJ)の症例に関し報告した。
最後に「今後、がん患者さんに対する新薬の開発が進むことにより、患者さんの健康寿命が延長されると予想されますが、本症例のように重篤なMRONJが増加してくるものと考えられます」と注意喚起した。