2019年(平成31年)3月4日 月曜日 徳洲新聞 NO.1174 三面
MRgFUS インドから視察
湘南藤沢病院
「ブラボー」と歓声
インドの医師2人(後列左から4人目とその右)と伊藤部長(前列左から2人目)ら
湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)は2日間、インドから医師2人の視察を受け入れた。目的はMRガイド下集束超音波治療(MRgFUS)の見学。同治療はMRI(磁気共鳴画像診断)で患部の位置と温度をモニタリングしながら、約1000本の超音波を一点に集中させ患部を熱凝固する治療法だ。
今回の視察が実現した経緯は、昨年11月に伊藤恒・神経内科部長が参加したアジア・オセアニア神経学会議(韓国・ソウル)にさかのぼる。伊藤部長がMRgFUSに関するポスター発表を行ったところ、これに興味をもったRoyal Care Super Specialty 病院 (印・コーヤンブットゥール)のビジャヤン神経内科部長が伊藤部長に声をかけ、後日、伊藤部長が自身の論文を送るなどし、交流を深めた。
その結果、ビジャヤン部長とマデスワラン院長(脳神経外科部長)の来日が実現した。
モニターでターゲットの位置・温度を確認しながら治療
視察では治療の概要を説明した後、患者さんの許可を得たうえで実際の治療を見学した。患者さんは薬剤抵抗性の本態性振戦に悩む70歳代男性。治療では4回目の照射後から右上肢の振戦が改善し始め、9回目の照射で振戦が完全に消失。患者さんは「またラーメンが食べられる」と泣き出すほど喜んでいた。
この様子を見たビジャヤン部長は「ブラボー」と立ち上がり拍手。「こんな治療は見たことがありません。今後、同様の患者さんがいたら紹介します」と感動していた。
同院は他にも海外の医療施設との連携を進めている。伊藤部長は昨年12月、中国・瀋陽市の病院を訪れ、MRgFUSに関する講演会を実施。その後、患者さん5人に対し、同治療の適応があるかスクリーニング(選別)診察した。伊藤部長は「海外でもMRgFUSを実施している医療施設は少なく、協力関係を築ける病院と連携していきたいと考えています」と意欲的だ。