徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2018年(平成30年)5月21日 月曜日 徳洲新聞 NO.1134 四面

北原・千葉徳洲会病院副院長
ドバイとモロッコでセミ

世界脳神経外科連盟の技術援助

ドバイの学会で顔面神経について講演を行う北原副院長(左) ドバイの学会で顔面神経について講演を行う北原副院長(左)

千葉徳洲会病院の北原功雄・副院長兼脳脊髄(せきずい)神経外科センター長はドバイとモロッコで、それぞれ現地の医師に向けた脳神経外科関連のセミナーの講師を務めた。これは世界脳神経外科連盟(WFNS)の開発途上国への技術援助の一環で、今回で6カ国、7回目。

ドバイでは国際アジア脳神経外科学会に参加した。北原副院長はワークショップで、カダバー(解剖実習用の遺体)を使用したニューロアナトミー(神経解剖学)を担当。頭蓋底の手術での神経解剖の基礎知識について、実際に手術のデモンストレーションを行いながら解説した。さらに翌日には、「聴神経腫瘍の手術における顔面神経の保存方法」をテーマに講演も行った。

モロッコでバイパス手術のための血管吻合の方法を指導する北原副院長(左) モロッコでバイパス手術のための血管吻合の方法を指導する北原副院長(左)

このなかで北原副院長は、タイやインドネシアなどアジア各国のスキルの向上が目覚ましいと評価。「自国内でのニーズに応えるため、医師は熱心に勉強しています。教科書で予習、カダバーを使ってシミュレーション、実際に手術を行ってからまた教科書で復習という流れにより、知識がしっかり定着できるのだと思います」と分析。

モロッコでは、アフリカの約10カ国から若手脳神経外科医が参加した勉強会で講師を務めた。テーマはバイパス手術のための血管吻合(ふんごう)で、まずは北原副院長がミニレクチャーを実施。続いて北原副院長を含む日本人医師3人が分担し、60人ほどの受講生に対し、模擬血管と卓上顕微鏡を使用した体験学習を行った。

受講生からの「何例経験すれば一人前になれますか」という質問に対し、北原副院長は「数ではありません。方法を理解して技術を習得すれば、10例だけでも一人前になれます」と熱弁。帰国後、「開発途上国の若手医師は勉強熱心で、責任を負って勉強会に参加しています。だからこそ希望のもてる内容を目指しました」と思いを語る。

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