徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)11月20日 月曜日 徳洲新聞 NO.1109 三面

日本口腔外科学会総会・学術大会
徳洲会から口演5題
三叉神経痛をテーマに教育セミも

第62回日本口腔(こうくう)外科学会総会・学術大会が10月20日から3日間、京都市で開催された。今後ますます高齢者が増えるなか、歯科口腔外科の重要性が高まっている。徳洲会からは教育セミナーに加え、一般演題で5演題の発表があった。

三叉神経痛の診断と治療

北原功雄・千葉徳洲会病院 副院長兼脳脊髄神経外科センター長

北原功雄・千葉徳洲会病院
副院長兼脳脊髄神経外科センター長


教育セミナーで「三叉(さんさ)神経痛の診断、病態、外科治療」をテーマに講演。三叉神経痛の根治的治療である神経血管減圧術を動画で示したうえで、約3%は完全治癒に至らないことを指摘、その原因となる病態などを説明した。さらに全国的に手術例が少ないことに言及し、内科治療から手術に移るタイミングも解説した。

同時に上顎洞炎と真菌症

原田計真・八尾徳洲会総合病院(大阪府)歯科口腔外科医長

原田計真・八尾徳洲会総合病院(大阪府)
歯科口腔外科医長


「直腸癌加療前に熱源の精査目的で片側に上顎洞(じょうがくどう)真菌症と対側は上顎洞炎を認めた1例」をテーマに発表。同疾患に対し全身麻酔下で両側上顎洞根本術を施行。犬歯窩(か)からのアプローチで、右側上顎洞内からは泥状の真菌塊を除去し、両側上顎洞に対孔形成を行った経緯など報告した。

MTX―LPDの治療例

村山 敦・岸和田徳洲会病院(大阪府)歯科口腔外科医長

村山 敦・岸和田徳洲会病院(大阪府)
歯科口腔外科医長


一般演題で「下顎(かがく)前歯部に顎骨壊死(がくこつえし)を伴ったメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患(MTX―LPD)の1例」。関節リウマチ患者さんに対しメトトレキサートは標準的治療薬だが、長期投与によりMTX―LPDが発症。休薬すると改善するケースもあるが、病変が急速拡大する顎骨に腐骨形成をともなった場合、外科的に拡大切除する必要もあると指摘した。

習慣性顎関節脱臼の手術

萩野貴磨・東京西徳洲会病院 歯科口腔外科医師

萩野貴磨・東京西徳洲会病院
歯科口腔外科医師


「手術療法を施行した高齢者の習慣性顎関節脱臼の2例」と題し発表。高齢者への外科的治療には、出血が少量で手術時間は短いことが重要と強調。さらに顎運動を制限するのではなく、顎口腔機能ができる限り障害のない状態を維持できる手術法を選択したと説明した。

口腔領域の脂肪腫を考察

須藤弘喜・東京西徳洲会病院 歯科口腔外科医師

須藤弘喜・東京西徳洲会病院
歯科口腔外科医師


「頬部(きょうぶ)に発生した病理学的に脂肪肉腫を思わせた脂肪腫の1例」がテーマ。口腔領域に脂肪腫が生じることはまれであると指摘。切除生検目的で腫瘍摘出術を施行、病理組織検査で脂肪肉腫は完全には否定できなかったが、手術で腫瘤(しゅりゅう)は完全に切除できているため退院、経過順調と報告した。

高齢の習慣性顎関節脱臼

長 太一・共愛会病院(北海道)歯科口腔外科医師

長 太一・共愛会病院(北海道)
歯科口腔外科医師


「当院における習慣性顎関節脱臼患者の治療例」をテーマに発表。自己整復が困難な習慣性顎関節脱臼の患者さんは、QOL(生活の質)の低下に加え、嚥下困難から誤嚥性肺炎などを併発することもある。

今回は、最終的に関節結節削除術を施行した4例を紹介。全例、術後の後遺症もなく再脱臼も認めずに良好な経過であることを受け、高齢患者さんの習慣性顎関節脱臼に対する同手術は、有用な外科的治療法であると考察した。

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