2017年(平成29年)11月20日 月曜日 徳洲新聞 NO.1109 二面
大動脈弁がテーマ
湘南心外グループ
心臓血管病セミ開催
湘南心臓血管外科グループは9月15日、鎌倉市内で第6回西湘心臓血管病セミナーを開催した。同グループは湘南鎌倉総合病院(神奈川県)と湘南藤沢徳洲会病院(同)の心臓血管外科医で構成。2012年に結成し、地域の医療機関との連携強化や医療従事者のスキルアップを目的に同セミナーを毎年開催している。今回のテーマは「大動脈弁」。
地域の連携強化のためにセミナーを主催する片山・統括部長
同グループは湘南地区をはじめ神奈川県下の患者さんを救うため、スタッフが病院間を行き来し、定例手術に加え緊急症例にも迅速に対応できるようにすると同時に、優秀な心臓血管外科医を育成するのを目的に活動している。グループ統括部長は片山郁雄・湘南鎌倉病院心臓血管外科統括部長兼湘南藤沢病院心臓血管外科部長。
セミナーでは片山・統括部長の挨拶に続き、まず湘南鎌倉病院の野口権一郎・心臓血管外科部長が「透析患者のAVR」と題し講演した。慢性透析患者さんの重症大動脈弁狭窄(きょうさく)症(AS)に対する治療は大動脈弁置換術(AVR)が第一選択。周術期成績の向上には腸管虚血、遠隔期成績では心筋虚血や感染の対策が必要不可欠と強調、uremic toxin(尿毒素)を除去する透析が重要と説明した。
次に山中太・湘南鎌倉病院循環器科医長が「新世代TAVIデバイスの治療成績」と題し講演。TAVI(経カテーテル大動脈弁置換術)の適応は、2014年には外科的手術ハイリスク症例だったが、17年には中等度リスクまで適応拡大したことを明かした。
さらに新しいデバイス(医療機器)により、安全性が向上していることに言及し、ASの治療方針は同院のハートチームで総合的に判断すべきとアピールした。
特別講演では心臓血管研究所付属病院の國原孝・心臓血管外科部長が「大動脈弁形成術の最前線」と題し講演。同手術の現状や意義に触れたうえで、AVRやTAVIとの適応の違いや、正確な診断や適切な術式選択の重要性を解説。最後に野口部長が「実際の治療には、さまざまな職種の方々の協力が必要不可欠です。このセミナーをきっかけに連携を強化できればと思います」と挨拶した。