徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)7月3日 月曜日 徳洲新聞 NO.1089 四面

日本内科学会専門医部会イベント
「明日の内科を語る夕べ」
北川・湘南鎌倉総合病院部長が企画

朴澤・加計呂麻徳洲会診療所所長「離島からの提言」と題して講演

北川部長(右)とプレゼンを行った朴澤所長 北川部長(右)とプレゼンを行った朴澤所長

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の北川泉・総合内科部長は、日本内科学会専門医部会のイベント「明日の内科を語る夕べ」を企画、都内で開催した。同学会総会・講演会に合わせて催し、約50人が出席。同部会に所属する会員をはじめ黒川清・日本医療政策機構代表理事ら特別ゲストも駆け付け、情報交換を図ったり、親睦を深めたりした。

会は北川部長の司会進行の下、梶波康二部会長の挨拶でスタート。恒例の歴代部会長によるスピーチのほか、今回、初めて特別企画を設け、「次世代に繋ぐ内科医の育成について~現在行っている活動と展望~」をテーマに、4人の中堅医師がそれぞれプレゼンテーションを行った。徳洲会からは加計呂麻徳洲会診療所(鹿児島県)の朴澤憲和所長が「離島からの提言」と題し、奄美群島での診療活動から離島医療の今後について見解を示した。

朴澤所長は、まず診療体制や設備など現状を説明したうえで、経験した症例を提示。外来、入院問わず、多くは内科系の疾患が関係していることや、訪問診療の際に、ふらつきを訴える患者さんを診療したところ、最終的に消化管出血を起こしていることが判明し、救急搬送で一命を取り止めたケースなどを紹介した。

約50人が参加した「明日の内科を語る夕べ」 約50人が参加した「明日の内科を語る夕べ」

朴澤所長は「病歴や身体診察に基づく診断仮説と適切な診断を行い、標準的な治療をふまえて方針を決め、マネジメントすることが重要」と指摘。離島医療に特殊性はなく、「ふだん皆さんが行っている医療と何ら変わりません」と強調した。最後に、離島の良さとして①質の高い診療、②臨床医学教育、③人とのつながり――の3点を列挙。とくに教育面での意義の大きさを訴え、積極的に医学生を受け入れる様子を説明した。

北川部長は「梶波部会長が、若手から部会を盛り上げてほしいと言われたので、企画しました。今回、発表をお願いしたのは、いずれも医師になって10~15年の中堅ドクター。多様なテーマかつ経験をもとにした内容だったので、説得力もあり良かった」と笑顔。「次につながる小さな一歩になったと思います」と、若い世代に期待を寄せた。北川部長は今年度、同部会の幹事(講演会担当)を務めている。

医学生・研修医のイベントで優秀演題
小野・湘南鎌倉病院初期研修医が受賞

優秀演題受賞者一覧の自分の名前を指さす小野・初期研修医(右)。左は伊藤医師 優秀演題受賞者一覧の自分の名前を指さす小野・初期研修医(右)。左は伊藤医師

第114回日本内科学会総会・講演会に合わせて行われた「医学生・研修医の日本内科学会ことはじめ2017 東京」で、湘南鎌倉病院の小野亮平・初期研修医が優秀演題賞を受賞し、プレナリーセッションで発表した。小野・初期研修医を指導した同院の伊藤亮治・総合内科医師も優秀指導者賞を受賞。

同イベントは初期研修医・専門研修医、医学生が対象。今回は症例報告や臨床研究のポスター発表、講演、テーマ別討論会など4つのセッションが企画され、小野・初期研修医はポスター発表に参加した。例年、ポスター発表では優秀演題を選出し、とくに高い評価の10演題は口頭で発表する「プレナリーセッション」を行っている。小野・初期研修医の発表は今回、300を超える演題のなかから選ばれた。

発表のテーマは「小細胞肺癌鞍上部(あんじょうぶ)転移により視床下部性下垂体前葉機能低下を呈した1例」。下垂体は脳の真下にある内分泌器官で、前葉と後葉に分かれる。前葉で生成されるホルモンの分泌が低下する疾患を下垂体前葉機能低下症といい、前葉そのものの障害ではなく、下垂体の調節機能をもつ視床下部の障害が原因で起こる下垂体前葉機能低下症を「視床下部性下垂体前葉機能低下症」という。

小野・初期研修医は下垂体に異常が見られず、鞍上部(下垂体の下にある骨)の転移性腫瘍で下垂体前葉の機能低下が判明したケースを報告。内分泌を補う治療により倦怠感(けんたいかん)などを改善した後、放射線治療と化学療法を行った結果、鞍上部の腫瘍が消失し下垂体前葉のホルモン分泌機能が回復した。

入院から1カ月以内で治療を開始し、良好な経過が得られた経験から、画像診断と内分泌学的検査を速やかに実施する重要性を説くとともに、視床下部症候群で視野障害や後葉機能低下はなく、前葉機能の低下のみを認めた報告は今までになかったことから、貴重な症例とした。発表が高評価を受けたことに、湘南鎌倉病院の小林修三・院長代行兼内科統括部長は「日々の診療での経験を深く見直すことは、医師の臨床能力向上になり、ひいては目の前の患者さんをひとりでも多く救うことにつながっていきます。今後もできる限り応援していきたい」。

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