臨床研究
Clinical research
Clinical research
野崎徳洲会病院附属研究所は2016年9月に徳洲会グループの4番目の研究施設として開所しました。動物実験、分子生物学的実験など基本的な基礎研究はすべて行うことができます。さらに大量の臨床検体保管スペースを有し、将来的にグループ全体の臨床研究のサポートを行う予定です。
野崎徳洲会病院附属研究所所長 伊藤 和幸
基礎研究もできる研究所の設立は、当院中川秀光院長の長年の夢であり、前任地の大阪府立成人病センターで共同研究していた頃からの強い願望でした。3年前に本部で認めて頂き、半年程の設計期間後、一昨年より着工、昨年夏に竣工しました。6階建ての独立した建屋で、病院とは渡り廊下で結ばれています。1−3Fが病院部門で、健診、化学療法、リハビリを行なっています。4Fが分子生物学研究部門、5Fが病理学研究部門で共にP2までの実験が可能です。6Fがマウス、ラット用の動物実験施設で、1000匹以上の飼育が可能です。
科学研究費補助金を申請できる研究施設として文科省に認可して頂くために、書類のやり取りで結構時間がかかりました。民間病院の研究施設なので認可をもらうのは大変でしたが、当院の総務課の皆様に大変尽力して頂きました。人事では、医師兼研究所研究員を公募し、面接等により新たに3名が今年の春までに入職して頂ける事となりました。私も含め、病院での業務と研究所での研究のバランスをとるのが大変です。
私は、この20年ほどがんの転移のメカニズム解明と標的治療薬の開発をテーマにしております。動物実験施設には、当院通院患者様より寄附して頂いた小動物用micro-CTがあり、それを用いて現在肺転移の早期画像解析に取り組んでいます。新規に採用された方は、臓器特異的な分子標的治療の開発や免疫を中心とした研究に取り組まれる予定で、内容は研究所ホームページに随時載せていく予定です。
“Bedside to bench, and Bench to bedside”の精神で、新規分子標的治療法を開発し、臨床応用を目指します。当研究所は大学と同等の基礎研究が可能で、意欲のある若い研究者を育成できる環境があります。医学研究のできる医師の育成を通じて、人材面でも徳洲会グループに貢献したいと考えております。研究希望者は鋭意募集中なので、よろしくお願いします。