徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2021年(令和3年)9月6日 月曜日 徳洲新聞 NO.1303 三面
ワクチン接種の一層の普及に向け議論
冒頭、和泉医療センターの村上城子総長が(シンポジウム開催時点で)「和泉市では1回目のワクチン接種を終えた65歳以上の方が92%、2回目を終えた方が78%と非常に多く、府内でトップクラスです。これも行政や和泉市医師会、和泉市歯科医師会、和泉市薬剤師会など"オール和泉"で取り組んだ成果です。ワクチンの有用性を正しく伝え20代、30代の若い世代へのワクチン接種をいかに進めていくかが今後の課題です」と指摘。
続いて挨拶に立った辻󠄀宏康・和泉市長は「当市では積極的に接種を推奨しています。一日でも早く、より多くの接種を目標に施策を展開しています」と力を込めた。
このあと、松下晴彦院長が「当院のワクチン接種について」と題して基調講演。松下院長は同センターのワクチン接種の取り組みを紹介し、各種世論調査をふまえ若い世代を中心に「ワクチンを接種したくない」と考えている一部の層がいることを説明。
「接種したくないと考える若い人の理由の多くは副反応です。しかしワクチンは感染や発症、重症化の予防に効果がありますので、主に感染を媒介していると考えられる若い世代の接種を進めれば全体の感染を減らすことにつながります。正確な情報を伝え、地道な啓発・広報活動を行い、接種を呼びかけていくしかありません」と訴えた。
パネルディスカッションは松下院長が座長を務め、辻󠄀市長、泉谷良・和泉市医師会会長、上嶋一之・和泉市歯科医師会会長、大谷美智代・和泉市薬剤師会会長、竹内一浩・府中病院院長、丹彰浩・咲花病院院長、喜田浩人・和泉商工会議所青年部会長が登壇。
はじめに各病院長がコロナ患者さんへの診療など対応状況、3師会の各会長がそれぞれワクチン接種への協力状況などを説明。
パネリストからは「若い人は、かかりつけ医をもっていない方も多いため、集団接種と職域接種が重要。国を挙げて情報発信すべき」、「ワクチン接種の普及は個々の病院では限界があります。『様子を見てから接種したい』と悩んでいる人の接種率を上げることができれば全体で70%の接種も不可能ではありません。どう誘導するかが重要です」など意見が挙がり、今後の接種率向上に向け問題意識を共有した。
最後に和泉医療センターの澤田隆吾副院長が閉会挨拶を行い「オール和泉で一致協力し、課題を克服しながら、ワクチン接種を進めていきましょう」と締めくくった。