徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2021年(令和3年)3月1日 月曜日 徳洲新聞 NO.1276 三面

徳洲会 看護部関西・大阪ブロック
質高める実践例共有 業務改善発表会開く

徳洲会グループ看護部門の関西ブロック(9病院)と大阪ブロック(10病院)は業務改善発表会を行った。審査の結果、各ブロックの上位3演題には、長年にわたりグループを支える施設だけでなく、最近、徳洲会が運営することとなった施設も名を連ねた。発表会は、業務改善活動を共有し、グループ全体の看護の質を向上させるのが狙い。例年、各ブロックの上位入賞演題による全国大会を実施しているが、今回はコロナ禍のため各ブロックでの開催のみ。

自院の取り組みを発表する川村助産師(上の写真)と佐々木・看護副主任自院の取り組みを発表する川村助産師(上の写真)と佐々木・看護副主任

関西ブロックと大阪ブロックは共同開催。コロナ禍のため、各施設で発表を録画し、各病院の看護部長が審査するスタイルとした。1月25日に審査結果をまとめた。

関西ブロックの1位は生駒市立病院(奈良県)。川村菜月助産師が「分娩(ぶんべん)時異常出血(PPH)の動き方がわかる!」と題し発表した。昨春、スタッフにPPHに関するアンケート調査を実施したところ、大きく①知識不足、②統一の手順がない、③役割分担ができていない――という3つの課題が判明。①では、病棟内の全看護師と助産師に対し、妊婦の特徴やPPHの原因などをテーマとする勉強会を行った。②では、独自のマニュアルを策定。日本産科婦人科学会が掲げる対応指針をベースに、今村正敏総長(産婦人科専門医)が指針に書かれていない細かな点までルール化した。③では、アクションカードを作成。直接介助している助産師、バイタルサイン(生命兆候)の管理、出血量管理など7つの役割と、それぞれ具体的な行動指針をまとめたカードをつくり、PPH発生時に配布するようにした。

加えて動画も作成。今村正敏総長(産婦人科専門医)やスタッフによるシミュレーションと、作成した手順が一画面に映し出されるなど、よりわかりやすくなるよう工夫した。発表では短縮版を流した。勉強会と動画視聴、さらに病棟スタッフでシミュレーションを実施。PPHに関する理解度テストを行った結果、正答率が約3割から約8割に上昇した。

川村助産師は、勉強会だけでなく動画学習やシミュレーションが知識の向上に有効だった可能性を示唆。今後は病院全体でPPHの情報共有を図る意向を示した。

2位は宇治徳洲会病院(京都府)で、救命救急センターでの小児受け入れをテーマに増山美佳・看護主任が発表。3位は近江草津徳洲会病院(滋賀県)で、武田雅子・看護副主任が認知症患者さんに対する看護の質向上にレクリエーションを活用した取り組みを紹介した。

大阪ブロックの1位は岸和田徳洲会病院。佐々木美穂・看護副主任が「末梢(まっしょう)動脈疾患予防~フットチェック実施率100%を目指して~」と題し発表した。

透析患者さんにとって、下肢の傷は重症化しやすく、大切断など予後の悪化やADL(日常生活動作)・QOL(生活の質)の極度の低下につながることもある。

各病院の看護部長が録画した動画を視聴して審査各病院の看護部長が録画した動画を視聴して審査

同院は以前からフットチェックに注力。ただし、月によっては実施率が100%に達しないこともあったため、改善策をスタッフで検討した。全スタッフを対象にした勉強会の企画、受けもち患者さんのチェック実施日を勤務表に記載、記録用紙の簡便化も図った。その結果、19年7月から現在まで実施率100%を継続。スタッフが情報共有する場面が増えたり、患者さんから下肢変化に対する訴えが増え、早期発見・早期治療につながったりした。

佐々木・看護副主任は「大切断になれば患者さんの命や生活に多大な影響を及ぼすだけでなく、介護負担、さらには国の医療費の増大などにもつながります。そうした負の連鎖を断ち切るためにもフットチェックは重要」と指摘。「フットケアの質向上に努めていきたいです」と締めくくった。

2位は八尾徳洲会総合病院。松本静香・看護師長がストーマ(人工肛門)造設術後にともなう看護パス(看護プロセスを示した表)の作成により、パウチ選定の標準化や平均在院日数の短縮につながったことを発表した。3位は東佐野病院で、感染対策をテーマに沖田正代・看護主任が発表した。

録画した動画を視聴するという初のスタイルに、参加者からは「何度も見られるので、より理解しやすい」など好意的な意見が聞かれた。事務局を務めた名古屋徳洲会総合病院の乕田美幸・看護部長は「見直さなければならない点はあるものの、開催形式の選択肢になり得るのではと思います」と手応えを示していた。

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