徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)8月3日 月曜日 徳洲新聞 NO.1247 三面

二日市病院
入退院支援を強化 医療圏唯一の障がい者病床

二日市徳洲会病院(福岡県)は入退院支援を強化するため、専任の看護師とMSW(医療ソーシャルワーカー)を配置し、4月から多職種によるカンファレンス(会議)を定期的に実施している。同院は障がい者病床(52床)のみの施設で、同病床をもつのは二次医療圏に同院のみ。地域の医療ニーズに応えるために、同病床の効率的な運用に注力している。

「地域のニーズに応えたい」と岡村部長(右)、水上MSW「地域のニーズに応えたい」と岡村部長(右)、水上MSW

障がい者病床には、神経難病の患者さんなどが入院するため、入院期間が長引く傾向がある。そのため地域の急性期病院などから患者さんの紹介があった際に、ベッドの空きがなく、受け入れ待ちになることも少なくない。そこで同院では、2月に藤寿子看護師と水上麻衣子MSWが専任となり、さらに4月から月2回の頻度で多職種によるカンファレンスを実施し、入退院支援を強化した。

岡村恵己・看護部長は「これまでは多職種間で患者さんの情報共有がスムーズにできていませんでした。患者さんやご家族の意思を正確に聞き出し、目標を設定し、その実現のために多職種が一丸となるための仕組みを整備する必要もありました」と意図を明かす。

カンファレンスには岡村部長、藤看護師、水上MSWに加え、医師やリハビリテーションセラピストも参加する。一人ひとりの入院患者さんに対し、退院に向けた目標設定やリハビリの進捗(しんちょく)状況などを確認。地域の医療機関から紹介のあった患者さんの情報も共有する。リハビリセラピストからは「入院患者さんについて病棟間の情報共有がしやすくなり、綿密な意見交換ができるようになった」、「カンファレンスで退院に向けた方向性の統一化が図れるので動きやすい」と好評だ。

多職種による入退院支援カンファレンスを定期開催多職種による入退院支援カンファレンスを定期開催

藤看護師は主に退院に関する院内の相談窓口を一手に担うと同時に、カンファレンスを行う2日間は入退院支援の業務のみを行えるようにシフトを調整。岡村部長が「退院支援の役割を与えたことで〝看護の視点〟も変わってきました」と言うように、藤看護師は「患者さん本人の希望する生き方を支援したい」と意気軒高だ。

また、藤看護師は入退院支援の専任になるにあたり、福岡県看護協会の訪問看護師養成講習会を受講。「これまでは患者さんの退院後の生活まで想像できていませんでしたが、どんな患者さんでも、自宅や地域のなかで過ごせることを学びました。介護するご家族などの負担を軽くするためにも、入院中の早期から患者さんやご家族と一緒に退院に向けた準備を進めていくことが大切で、多職種との連携は必要不可欠です」と強調する。

小規模病院ならではのチームワークを生かす

水上MSWは退院時の在宅系サービスの調整を行うなど、環境整備の中心的な役割を担う。「患者さんもご家族も退院後の生活に不安を残さず、納得して退院できるように心がけています。そのためにも地域のネットワークづくりや情報収集に力を入れています。地域に根差した病院として、役割を全うできるように調整していきたいです」と目標を話す。

岡村部長は「入退院支援室を設置することができれば、よりきめ細かい対応につながると思います。今後も小規模の病院だからこそのチームワークを生かし、患者さんの思いを受け止め、丁寧に対応していきたいです」と意気込みを見せている。

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