徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

安富祖 久明(あふそひさあき)一般社団法人徳洲会理事長

直言 生命 いのち だけは平等だ~

安富祖 久明(あふそひさあき)

一般社団法人徳洲会理事長

2020年(令和2年)8月3日 月曜日 徳洲新聞 NO.1247

徳洲会の理念の下で全職員が一丸となり
社会的使命を果たしコロナ禍乗り越える
地域住民の方々の生命を守るため最善尽くす

新型コロナウイルス感染症は6月末に収束の兆しが見られましたが、ここにきて第2波とも呼べる感染拡大がはっきりしてきました。首都圏や近畿、関西、九州などの大都市では感染者数が急増しており、地方都市へと波及する勢いです。日本は先進国でも有数のPCR検査や抗原検査の検査数が少ない国となっています。政府の判断も経済活動に重きを置き、「Go Toキャンペーン」などを実施、混乱を来しています。

このような状況のなか、7月21日に鹿児島県の離島にある与論徳洲会病院で院内感染が発生しました。陽性者の大半は海上保安庁や自衛隊によって鹿児島県の指定医療機関に搬送されました。今のところ重症者は出ていません。急遽(きゅうきょ)、沖縄県の南部徳洲会病院や中部徳洲会病院、北谷病院、また一般社団法人徳洲会(社徳)東京本部から職員を派遣、感染対策にあたり、事態の収拾に努めています。

私たちは都市部、地方部、離島などでのコロナ応対経験から多くを学びました。①プライベートや院内での3密を避け、医療者であることを強く意識して行動する、②個人防護具(PPE)を完備する、③マスク着用、手指消毒など標準予防策を徹底する、④外来での検温、問診を徹底し、発熱外来を設置する、⑤PCR検査、抗原検査、抗体検査を整備する、⑥陽性患者さん、疑似症患者さん用のベッドを確保し、ゾーニング、院外宿泊施設を確保する、⑦医療者用の一時宿泊施設を確保する、⑧近隣の中核病院、介護施設、地区医師会、保健所、救急隊との連携を密にし、それぞれの機能と役割を分担・調整する。

また、院内で陽性患者さんが出た場合には、直ちに保健所に連絡し、社徳の医療安全・質管理部にも一報を入れ相談し、院内、地域への拡散防止対策を立てることも非常に重要です。

私たちは、社会がいかに混乱しようとも、患者さんの生命を守り、地域住民の方々の生命を守るために、最善を尽くさなければなりません。予防対策に万全を尽くして、自信と勇気と誇りをもって、第2波に立ち向かっていただきたいと願います。

社徳職員とともに現場を訪問 コミュニケーション積極的に

理事長に就任して約1カ月、社徳職員などとともに離島の病院を皮切りに11病院と1診療所などを巡回しました。四役に話を聞かせていただき、朝礼、昼礼で職員に挨拶をしました。多くの職員に明るく迎えていただき、嬉しくもあり頼もしくも思いました。放射線科や検査科の医療機器の整備や、徳洲会グループ内外からの医師応援体制、待遇など医師対策、看護師の有休取得率や定数制など看護対策、収益率向上など経営上の問題について、多くの課題をいただきました。これらの課題解決については社徳の関係部署と調整会議を開き、検討しているところです。コロナ感染症関連に関しては大きな要望はなく、医局や看護部、その他の部署同士の連携が、よく取られているように感じました。病院の建て替えについても、鹿児島県の徳之島徳洲会病院の新築移転に早急に着手したいと考えています。

“生命だけは平等だ”の理念 一人ひとりの職員の心に灯る

先日、金融機関への挨拶回りを行い、2019年度の決算報告と金融取引継続のお話をしました。19年度の経営状況は堅調に推移しましたが、今年3月からはコロナ感染症の影響が出て、4、5月は30年ぶりの厳しい結果になりました。しかし、6月はだいぶ回復してきたことなどを説明しました。ある銀行のトップの方から、「コロナ禍によって多くの民間企業から融資支援の依頼が来ていますが、徳洲会は創設の精神を守り、救急医療の推進、離島・へき地医療への応援を継続されていて、“生命だけは平等だ”の徳洲会の理念が一人ひとりの職員の心に蓄積されているように思います。そのことによって組織全体が健全に運営されているのでしょう」との言葉をいただきました。

包括的な対策でコロナ感染症を乗り越え、予定している病院の建て替えを計画どおりに遂行するため、3万5000人余りの職員とともに力を合わせて頑張りたいと思います。

多くの尊敬される創業者たちは、「組織は高邁(こうまい)な創設の精神、理念・哲学と専門的知識・技術、そして精緻な経営管理システムによってこそ存続・発展し、目的を達成することができる」と明言しています。

皆で頑張りましょう。

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