2019年(令和元年)12月9日 月曜日 徳洲新聞 NO.1214 三面
田中EM
姫路メディカルシミュレーションセンター
ひめマリア
理念に沿う実践能力
「統合シミュレーション教育が重要です」と田中EM
社会医療法人聖フランシスコ会姫路メディカルシミュレーションセンターひめマリアの田中宏治エグゼクティブマネージャー(EM)は「シミュレーション教育施設の構築と経営戦略(介護・看取りシミュレーションを中心として)」をテーマに講演を行った。シミュレーションセンターとは、医療や介護の実践能力を養成する教育施設を言う。田中EMは兵庫県にある同センターひめマリアを立ち上げた実績をもつ。「生者のためだけの医療ではなく、病と懸命に闘って亡くなられた方々の尊厳に敬意をもった対応をすることは医療人として必要なことです。ひめマリアの立ち上げの際にも“人々の生と死に希望を与えます”という当会の基本方針を大切にしました。患者さんやご家族の立場から見れば、ベストではなくパーフェクトなパフォーマンスが求められます。当会ではパーフェクト・パフォーマンスを実現するためのトレーニング施設と位置付けています」(田中EM)
各種統計データや国・自治体の医療政策の分析などを通じ、介護・在宅・看取りの教育が必須であり、急性期医療・慢性期・看取り(緩和)を統合したシミュレーションの構築が不可欠と判断し、ひめマリアをつくった。
具体的には急性期から慢性期、在宅、看取りまでのシミュレーション教育を一日で行う。急性期医療・看護を対象とする“Mシミュレーション”、療養・介護・重症心身障害者を対象とする“Cシミュレーション”、人生の最終段階での医療を対象とする“Eシミュレーション”の3つを統合したシミュレーションを実施。これらを思考型・体験型・実践型のシミュレーションを織り交ぜながら実施することで、効果的なシミュレーション教育が成り立つ。
同法人内外から利用者が増加傾向で、2018年度は1万1767人が利用しており、今年度もそれを上回るペースで増加。また、シミュレーションセンターは直接的な利益をもたらす施設ではなく費用対効果は低いと明かす一方で、離職率の低下やリクルート関連費用の低減など経営への間接的なプラス効果が生まれているという。