徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(平成31年)3月25日 月曜日 徳洲新聞 NO.1177 一面

名瀬病院・沖永良部病院・瀬戸内病院
離島の在宅医療を支える
地域包括ケア病床・病棟が堅調

2014年に設けられた地域包括ケア病床(棟)。在宅生活の支援を目的に急性期の治療後、病状が安定した患者さんに多職種が連携し円滑な退院を促したり、自宅で療養中の患者さんを受け入れたりする機能をもつ。徳洲会グループでは現在10病院が開設。鹿児島の奄美群島にある名瀬徳洲会病院、沖永良部徳洲会病院、瀬戸内徳洲会病院では島の方々の在宅生活を強力にサポート、いずれも堅調だ。

リハビリでは退院に向けた動作訓練(歩行・排泄・食事)などを行う(名瀬病院) リハビリでは退院に向けた動作訓練(歩行・排泄・食事)などを行う(名瀬病院)

地域包括ケア病床(棟)は1日平均2単位(40分)のリハビリテーションの実施など、一定の基準がある。200床未満の医療機関は病床単位、200床以上の医療機関は病棟単位でなければならない。入院期間は原則、60日以内。退院・在宅生活をサポートする観点から、家族など患者さんの在宅生活を支える介護者の負担軽減を目的とした短期入院も可能だ。

名瀬病院は昨年6月、従来の障がい者病棟85床のうち42床を地域包括ケア病棟に転換。上谷由美子・看護部長は「奄美市の医療圏では慢性期病床が多く、亜急性期が少ないことが課題となっていました。院内の各病棟を見直し、転換を図りました」と経緯を説明する。

入退院の予定などを説明する中・看護師長(左手前)と上谷・看護部長(その奥) 入退院の予定などを説明する中・看護師長(左手前)と上谷・看護部長(その奥)

地域包括ケア病棟の基準のひとつに「在宅復帰率70%以上」があるが、同院は開設当初から80%台半ばと大幅にクリア。「もともと当院は在宅復帰に力を入れていましたが、地域包括ケア病棟を設置して、さらに在宅復帰の患者さんが増えました」と、上谷・看護部長は成果をアピールする。

順調に稼働している要因は円滑な多職種連携だ。同院は2010年に満元洋二郎総長の直轄する地域医療連携室を設置。訪問看護、デイサービス、訪問介護、医事課、ホームページ担当の各職員、ベッドコントロールを行う上谷・看護部長など多様な職種で組織している。隣接する居宅介護支援事業所のケアマネジャーも加わり、毎朝、ミーティングを行うことで、患者さんの情報を共有。

地域医療連携室で行っている朝のミーティング(名瀬病院) 地域医療連携室で行っている朝のミーティング(名瀬病院)

また、看護部では毎日、終礼を実施し、各病棟のリーダーが集まって対象となる患者さんの転棟の調整を行う。患者さんや家族の転棟に対する理解を入院時から得られるように、パンフレットなど情報ツールも改変した。

これらの取り組みが奏功し、利用者数は順調に増加。中真弓・看護師長はスタッフの教育やマンパワーの増強を図り、質の向上に尽力する意向。

地域包括ケア病床にかかわるスタッフ(沖永良部病院) 地域包括ケア病床にかかわるスタッフ(沖永良部病院)

沖永良部病院は昨年9月に開設(9床)。新たに入退院支援室を設けて根釜富美代・看護師長と鶴田彩・社会福祉士を配属し、根釜・看護師長が中心となりベッドコントロールを行っている。各病棟の地域包括ケア病床担当看護師、リハビリセラピスト、医事課職員との定期的なカンファレンス(検討会)も欠かさない。こうした取り組みにより、開設以降、患者数が増加。職員間の連携もスムーズになったという。

「各職種の共通認識が大事」と瀬戸内病院のカンファレンス 「各職種の共通認識が大事」と瀬戸内病院のカンファレンス

「当院には入退院を繰り返す患者さんが少なくありません。従来は、たとえば医師、看護師、リハビリセラピストで患者さんの退院時期の目安が異なるなど、うまく連携が図れていないこともありました」とリハビリ専従の西口優花・理学療法士(PT)。看護師からも「これまで各看護師が行っていた退院調整や介護保険の申請などは入退院支援室が一元的に行ってくれるようになり、助かっています」といった声が上がる。

地域包括ケア病床(棟)をもつ徳洲会病院

病院名
帯広徳洲会病院(北海道)
近江草津徳洲会病院(滋賀県)
瀬戸内徳洲会病院(鹿児島県)
宮古島徳洲会病院(沖縄県)
大隅鹿屋病院(鹿児島県)
庄内余目病院(山形県)
名瀬徳洲会病院(鹿児島県)
神戸徳洲会病院(兵庫県)
沖永良部徳洲会病院(鹿児島県)
茅ヶ崎徳洲会病院(神奈川県)

(2019年3月時点)

瀬戸内病院は15年に開設。「当院の状況や地域のニーズをふまえて設置しました」と安田正和リハビリテーション室主任(PT)は振り返る。同院も医師や看護師、薬剤師、リハビリセラピスト、医療相談員、訪問看護師、医事課職員などが参加するカンファレンスを定期的に開催。退院後の在宅生活をイメージした丁寧なフォローが好評を博し、患者数を伸ばした。

当初、地域包括ケア病床は10床だったが、二度の増床を果たし現在、16床に拡大している。山田美加代・看護部長は「入院時から退院までのかかわりで、まだ浅い部分があるので、改善してより良いサービスを提供していきたい」と意気軒高だ。

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