ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2018年(平成30年)4月30日 月曜日 徳洲新聞 NO.1131 一面
埼玉医療生活協同組合は4月22日、新築移転する羽生総合病院(埼玉県、311床)の新病院竣工祝賀会を挙行した。同組合の組合員や徳洲会をはじめ議員、行政、医師会、消防、商工会など地元に縁のある関係者が多数列席、新病院の完成を祝った。内覧会も当日を含め2日間開き、1万人超が参加。同院が地域に根付いている様子がうかがえるとともに、新病院に対する期待の高さが垣間見えた。新病院は5月1日に診療を開始する。
「エイ、エイ、オー!」のかけ声で鏡開き
神事後の竣工祝賀会には439人が出席。埼玉医療生協の中川和喜・常務理事の挨拶でスタートした。「地域の医療・介護は地域で完結していきます」と福島理事長
鈴木理事長は建物の規模などを挙げ新病院の大きな可能性に言及
新病院は放射線治療装置などを導入し、がん治療に厚みが加わった点を強調。「地域の医療・介護は地域で完結していきます」と覚悟を示し、近隣の医療機関や介護施設・事業所と連携しながら、新病院が地域の中核病院となることを誓った。「見学したなかで一番良い病院」と自院を紹介する松本院長
開会の挨拶で中川・常務理事は列席者に縁の大切さを強調
松本裕史院長は院長職に就いた15年ほど前、徳田・前理事長から「病院の新築移転が君の最後の仕事だ」と言われたエピソードを披露。「院長就任直後に『最後の仕事』と言われ、何だろうと思いましたが、新築移転の大変さを知り、今となっては前理事長から『甘くないぞ』という厳しいメッセージが込められたアドバイスだったと思っています。一つひとつハードルをクリアし、この日を迎えることができました」と感慨深げ。市民への安全・安心と病院の発展に期待を込める河田市長
チームにたとえ連携の大切さを訴える平野・医師会長
続いて、来賓を代表し、5人が祝辞を述べた。河田晃明・羽生市長は市の伝統産業である藍染めの色を新病院のデザインに用いたことに謝意を示しながら、同院が地域に密着した病院であることを強調。事前に院内を見学したことも明かし、「スタッフステーションから病室がよく見える構造は画期的です」などと感心することしきり。乾杯の音頭を取る松本議長
このほか、国会議員や県議会議員、地元の金融機関関係者が、新病院の完成を喜ぶとともに期待を寄せた。福島理事長が設計会社、施工会社に感謝状を贈った後、鏡開きを行い14人が登壇。細川律夫・元厚生労働相の「エイ、エイ、オー!」のかけ声に合わせ、一斉に勢い良く木槌(きづち)を振り下ろすと、列席者から大きな拍手が起こった。地元の郷土芸能団体や合唱団などが祝賀会に花を添える
歓談中、歴代院長の紹介があり、門田裕子・鶴ケ島眼科クリニック院長、盛岡正博・佐久学園理事長、髙橋勝貞・佐久総合病院老人保健施設長がそれぞれスピーチ。当時を振り返るとともに、新病院にエールを送った。池田副院長は新病院が災害拠点となり得ることをアピール
最後に羽生病院の池田真副院長が閉会の挨拶。池田副院長は、かつて海上自衛隊救援部隊医務長だった頃、阪神・淡路大震災で救援活動を行った。その時の経験を交えながら、新病院が防災・災害対策の拠点としての機能をもっていることを紹介。屋上ヘリポートはヘリが全方位から着陸しやすい形状になっていることなどを説明した。最後に「当院は地域のためにあります。地に足を付けて取り組んでまいります」と締めくくった。開始前から行列ができるなど内覧会は大盛況
内覧会は4月21、22日に開催。いずれも開始時間前から長蛇の列ができ、初日4,643人、2日目5,741人、計1万384人が訪れた。参加者は1階の外来スペースから6階に上がり、一般病棟、特別個室を見学。その後、3階の緩和ケア病棟、2階の救急センター、手術室、外来化学療法センター、血液浄化センター、HCU(高度治療室)、1階の放射線部門、健康管理センターと順次見学。出席者に配られた記念品。いが饅頭は表面が赤飯で中身はあんこ。いが栗のように見えることが名前の由来
6階では4月16日に屋上ヘリポートで羽生市消防本部と埼玉県の防災ヘリを運行し行った救急搬送訓練の映像を繰り返しディスプレー再生、足を止め食い入るように見る参加者の姿が印象的だった。緩和ケア病棟ではテラスを開放。患者さんが横になった状態でも外出できるように、幅広いウッドデッキが好評を博していた。出口で記念品(新病院の外観図を使用したクリアファイルと箱型ティッシュペーパー、新病院の特徴を記したパンフレットと『徳洲新聞』、郷土料理のいが饅頭)を配布した。