徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)9月18日 月曜日 徳洲新聞 NO.1100 四面

実践形式で感染対策研修
全職員500人超が参加
千葉徳洲会病院

千葉徳洲会病院は院内で感染対策研修会を実施した。手指衛生の徹底を目的に、全職員500人超に向け14回に分けて開催。同研修会はこれまで講義中心だったが、今回から実践形式を導入した。実際に病室や医療機器、マネキンを使いシミュレーション教育を行った。

手指衛生の必要性について講義する相内主任 手指衛生の必要性について講義する相内主任

千葉病院は毎年2回、全職員に向け感染対策研修会を実施。今回から実践形式の研修を導入した理由を、相内ひとみ感染制御部看護主任(感染管理認定看護師)は「感染対策は患者さんや自分自身を守るために必要なこと。実際の場面を想定した研修のほうが、実践に移しやすいと考えました」と説明する。

研修は、相内主任が「手指衛生のABC」と題した講義から開始。手指衛生の必要性として、院内環境にはさまざまな微生物が存在すること、院内の感染伝播経路は医療従事者の手指を介したものが一番多いことなどを提示。さらに手指衛生の5つのタイミングには①患者さんへの接触前、②清潔操作の前、③血液・体液に曝露された恐れのある時、④患者さんへの接触後、⑤患者さん周囲環境への接触後――があると説明した。

続いて事務職と医療従事者に分かれてシミュレーション教育を実施。講師は同院のIC T(感染制御チーム)が担当。事務職は汚れに見立てたクリームを手に塗り、実際に手洗いを行い、ブラックライトにかざしてクリームが落ちているか確認するといった方法を学んだ。

医師と看護師によるガーゼ交換のシミュレーション 医師と看護師によるガーゼ交換のシミュレーション

医療従事者は多職種混合のチームをつくって実施。医師はガーゼ交換や末梢(まっしょう)静脈カテーテル留置、診療放射線技師はポータブルX線撮影装置を用いたベッド上の撮影などを想定し、実際の医療機器やマネキンを使って行った。5つのタイミングを守っているか、適切に手指衛生ができているかなどをチェックし、ひとつのシミュレーション終了ごとにチーム内で意見交換をしながら進めた。

研修会終了後、相内主任は「職種ごとの行動のクセがわかり、どのように感染対策すれば良いか理解できました。また、医療機器の感染管理など手指衛生以外の課題も出てきましたので、次につなげたいと思います」と総括した。

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