2017年(平成29年)4月24日 月曜日 徳洲新聞 NO.1079 二面
日本脳卒中学会学術集会
徳洲会から44演題
メインテーマ「脳卒中に学ぶ」
第42回日本脳卒中学会学術集会が3月16日から4日間、大阪市で開催された。脳卒中に関する診断や治療技術は革命的な発展を遂げているが、一部にすぎず、なお後遺症に悩む患者さんや家族が後を絶たない。「脳卒中に学ぶべき時代は続いている」との考えから、大会のメインテーマは「脳卒中に学ぶ Learn from Stroke」。徳洲会グループは一般口演とビデオセッションが30演題、ポスターが14演題と多数の発表を行った。
6演題の発表を行った森センター長
徳洲会の病院で最多の演題発表は湘南鎌倉総合病院(神奈川県)。一般口演17演題、ポスター8演題を発表し、とくに同院の森貴久・脳卒中センター長は6演題の発表を行った。
そのうちのひとつのテーマが「前方循環脳動脈瘤(りゅう)に対する経上腕動脈的コイル塞栓術の有用性」。経上腕動脈から頚(けい)動脈に挿入しやすいカテーテルが開発されたことを受け、経上腕動脈的に行った前方循環脳動脈瘤に対するコイル塞栓術の評価を報告した。調査対象31例に対し、ガイドカテーテルの頚動脈留置成功率は100%、コイル塞栓術手技完遂率も100%という結果となり、有用性を強調した。
松本部長は急性期血栓回収療法をテーマに2演題
岸和田徳洲会病院(大阪府)は一般口演5演題を発表。松本博之・脳神経外科部長は2演題発表し、ひとつは「バルーンガイディングを併用した2段階吸引法(ADAPT変法)による超急性期血栓回収療法の治療成績」がテーマ。
同院で行う急性期血栓回収療法では、バルーンを拡張してガイディングを安定化させ、血栓内に一部入るように留置したカテーテルと、血栓を越えて誘導したカテーテルを用いて2段階で吸引する改良型のADAPT変法を採用。これにより、手術時間の短縮、治療成績の向上を実現したことを報告した。
沖山部長は過去8年間のデータを基に発表
中部徳洲会病院(沖縄県)の沖山幸一・脳神経外科部長は、「虚血発症未破裂椎骨(ついこつ)動脈解離の臨床的特徴と長期的画像変化」がテーマ。過去8年間に経験した脳虚血発症の頭蓋内椎骨動脈解離21例を検討した。画像改善は最長4・6年で、48%に見られ、長期にわたり修復機転が働いたことを報告。さらにN/O(狭窄(きょうさく)/閉塞)を認めた症例では画像悪化が見られることが多く、長期的な経過観察が必要であると指摘した。
ほかに八尾徳洲会総合病院(大阪府)、福岡徳洲会病院、千葉徳洲会病院などが発表した。