徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)02月09日 月曜日 徳洲新聞 NO.1529 3面

亀井・湘南藤沢病院総長
ER帰宅後再受診を通知
診断や治療の妥当性検証へ

「教育的効果に加え、医療の質向上にもつながります」と亀井総長

湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の亀井徹正総長は、「ER帰宅後再受診お知らせメール~患者アウトカム・フィードバックの重要性~」と題し講演した。

救急医療の現場では、ER(救急外来)から帰宅した患者さんのアウトカムを知る機会が限られているのが現状。フィードバックがない状態が続くと、「連絡がないのは良好な経過である」という思い込みから、自身の能力を過信する状態に陥りやすい。自身の診療を正しく判断するためには、診断や治療の妥当性の検証が不可欠であると指摘した。

カナダの救急医231人を対象とした調査では、アウトカム・フィードバックが診断の正確性や仕事の満足度向上に寄与するというポジティブな評価を得たことを報告。そこで徳洲会で活用できる仕組みとして、ER帰宅後72時間以内に患者さんが再受診した場合、当時の担当医へ直接「院内メール」で通知するシステムを提案した。

同システムは、メール画面の患者IDから電子カルテを直接参照できるため、迅速な振り返りが可能。さらに今後は、生成AIによる臨床経過サマリーの自動作成との連携も視野に入れている。

亀井総長は「このシステムの活用により、多くの研究で確認されているとおり、研修医や救急医の判断改善といった教育的効果が期待されます。同時に、医療の質向上につながる可能性も高いと考えます。こうした取り組みが『救急医が患者アウトカムを知らない』という世界的な課題の解決に向けた大きな一歩になります」と力を込めた。

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