徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)04月21日 月曜日 徳洲新聞 NO.1488 1面

羽生総合病院
産婦人科でダヴィンチ手術開始
精緻な低侵襲手術をより安全に施行

羽生総合病院(埼玉県)は、手術支援ロボット「ダヴィンチ」による婦人科系疾患に対する手術を開始した。同院は2022年、最新機種のダヴィンチXiを導入して以降、消化器外科領域と泌尿器科領域でロボット支援手術を実施してきたが、昨秋、産婦人科に太田真理子医師が着任したことにともない、産婦人科でのダヴィンチ手術の実施体制が整った。あわせて腹腔鏡手術もスタートし、婦人科領域での低侵襲手術の実施をとおし、より一層、地域医療へ貢献していく考えだ。

腹腔鏡手術も同時スタート

「より多くの地域の患者さんに貢献していきたい」と太田医師消化器外科、泌尿器科に続き産婦人科でもダヴィンチ手術を実施サージョンコンソールに座り手術を進める太田医師

ダヴィンチは内視鏡(腹腔鏡など)や鉗子など手術器具を装着する4本のアームをもつペイシェントカートと呼ばれるロボット部分と、それを操作するサージョンコンソール(操作台)などで構成。通常、お腹に小さな穴を4カ所開け、内視鏡や手術器具を挿入し手術を行う。

術者は拡大された3D画像を見ながら遠隔操作により手術する。ダヴィンチは鉗子の可動域が広く、人の手では困難な屈曲や回転を実現できるほか、ぶれの少ない安定した動きで手術が可能。精緻な低侵襲手術をより安全に施行できるのが特徴だ。

太田医師は「ダヴィンチは拡大視野で手術を行うことができ、血管や神経などを、より詳細に観察できるため、繊細な手術操作が可能です。また出血も少なく、術後の疼痛も少ないことから回復が早いのも利点です」とアピールする。

婦人科領域では18年4月にロボット支援手術が保険適用となった。早期子宮体がんに対する手術と、良性子宮疾患に対する子宮全摘術だ。良性疾患には子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜異型増殖症、子宮頸部高度異形成などがある。羽生病院は悪性疾患、良性疾患ともにダヴィンチ手術を実施。ただし、たとえば子宮筋腫では、子宮の大きさや子宮内での子宮筋腫の位置によっては、腹腔鏡手術や開腹手術が適応となることがある。

「当院が立地する埼玉県北部や隣接する群馬県南部のエリアは、手術支援ロボットを配備する医療機関が少なく、婦人科疾患で低侵襲手術を希望する患者さんは、主に埼玉県南部以南の医療機関を受診していました。これから、手術支援ロボットや腹腔鏡による負担の少ない低侵襲の婦人科手術の提供を通じ、より多くの地域の患者さんに貢献できればと考えています」と太田医師は意欲を示す。

24年10月の太田医師着任後、当面はプロクター(指導者)として、がん研究会有明病院婦人科の青木洋一医長が、羽生病院の婦人科ロボット支援手術に参加、万全の体制で取り組んでいる。青木医長はロボット支援手術で200例以上の子宮全摘経験があり、日本ロボット外科学会が認定する国内A級婦人科専門医。青木医長の指導の下、太田医師は執刀医と助手を務め、さらなる技術の研鑽に励んでいる。4月以降は月4件ペースと順調に推移。

徳洲会は患者さんの身体にできるだけ負担の少ない低侵襲医療を提供するため、先端的な技術・医療機器を積極的に導入。手術支援ロボットもそのひとつだ(表)。同院は22年に導入し、泌尿器科領域で前立腺がん、消化器外科領域では直腸がんやS状結腸がん、上行結腸がんなどの手術に活用している。

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