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2015年(平成27年)8月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.993 四面

小規模多機能施設や保育園など
古河病院 院外に新築移転
回復期リハ開設しフル開棟

古河病院(茨城県)は、院内に併設していた介護事業所などを病院敷地内に新築移転した。各事業所の利用者さんの環境改善と病棟のフル開棟が目的だ。移設した各事業所では、以前より利用者さんの外出や世代間交流の機会が増加した。同院は7月に空いたスペースに回復期リハビリテーション病棟(30床)を開設、234床フルオープンを実現した。

「笑顔で帰ってもらえる施設を目指します」とポプリの職員(右から3人目が松浦所長) 「笑顔で帰ってもらえる施設を目指します」とポプリの職員(右から3人目が松浦所長)

院外に新築移転した事業所は小規模多機能型居宅介護事業所「ポプリ」、訪問介護事業所「四季」、院内保育園「なかよし園」。古河病院は自院に隣接する土地を取得し、敷地内に2棟の平屋建てを建設。それぞれポプリとなかよし園を開設した。四季はポプリの事業所内の一角に併設した。

ポプリは「通い」、「泊まり」、「訪問」のサービスを提供し、それらを組み合わせて利用者さんの生活をサポート。現在、12人のスタッフが在籍し、25人の登録利用者さんを支えている。四季はポプリの訪問サービスとは異なる訪問介護事業所として介護保険、自費、通院介助のみの3種類の訪問介護サービスを提供。現在、約30人の利用者さんにスタッフ6人で対応している。

新築移転したポプリ(手前)となかよし園。ポプリにはスプリンクラー、なかよし園には隔離スペースを設置し安全面も充実 新築移転したポプリ(手前)となかよし園。ポプリにはスプリンクラー、なかよし園には隔離スペースを設置し安全面も充実

なかよし園は職員専用の保育園。6人の保育士が在籍し、生後8週から小学校6年生までを対象に職員の児童を預かっている。定員は15人。

各事業所は従来、同院の3階に併設。安定してサービスを提供してきたが、要介護者や小児を対象とするうえで、安全面への懸念が常にスタッフのなかにあった。ポプリの松浦千鶴子所長は「1階まで移動するのは利用者さんだけでなく、安全に注意を払う職員にとっても負担が少なくありません。とくに避難するような事態が起こった時のことを考えると、不安でした」と説明する。

園児の様子がわかるポプリのバルコニーは、利用者さんからも人気 園児の様子がわかるポプリのバルコニーは、利用者さんからも人気

同院も許可病床のフル開棟を検討していたことから、併設事業所の移設を実施。同院は患者さんの円滑な在宅復帰のために、7月に回復期リハビリテーション病棟を開設した。

移転後、各事業所の安全性は着実に向上。スプリンクラーも完備した。屋外への避難がスムーズにできるようになったほか、レイアウトを工夫、利用者さんの様子が把握しやすくなった。

「利用者さんの半数が認知症の方。以前は隣の病棟に入っても、すぐにはわからないことがありました」と松浦所長は強調する。

利用者さんが過ごす環境も改善した。屋外に出やすくなったぶん、利用者さんがちょっとした散歩をするなど外出する機会が増えたり、保育園が隣接しているため園児との会話を楽しむ場面が見られたりしているという。

新築の保育園には、子ども用トイレを新たに設けた 新築の保育園には、子ども用トイレを新たに設けた

なかよし園の渡辺明子副主任も「世代間交流は高齢者だけでなく、園児にも刺激となります。以前は全員が準備して外に移動しなければなりませんでしたが、今はすぐ庭で交流が図れます。誰からも喜ばれる保育室にしたいと思います」と目を細める。

今後、各事業所は同院との連携を図り、サービスの質の向上に努める。四季の塚原久美子サービス提供責任者は、病院の患者さんの在宅生活の支援、松浦所長は訪問サービスの強化と看取りを含めた重度者への対応を視野に入れている。

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