2015年(平成27年)8月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.993 三面
特養コスモス苑
経口摂取維持に着手
歯科医師との連携強化
「経口摂取にこだわり私たちも努力します」と新井・生活相談員(左)、苅山・管理栄養士
特別養護老人ホームコスモス苑(北海道)は、食事や水分摂取に特別な配慮を要する入所者さんを対象に、経口摂取を維持できる取り組みを開始した。入所者さんのADL(日常生活動作)、QOL(生活の質)を高めることが目的。定員60人からスクリーニングにより選定された20人の入所者さんを対象にスタートした。
同施設が行っているのは多職種によるミールラウンドと経口維持会議。ともに4月から月1回実施している。ミールラウンドは管理栄養士を中心に看護師や介護職、施設ケアマネジャーが一緒に、入所者さんの食事風景や食事の摂取量などを確認、所定のチェックリストなどに記録する。
それをふまえて経口維持会議を開催。ミールラウンドのメンバーに加え、施設長、介護総主任、生活相談員、地域の歯科医師が出席し、各入所者さんの課題や必要なことを話し合う。
「以前から地域の歯科医師が訪問歯科診療で来所してくださっていたので、経口維持会議への協力も打診すると、快諾してくださいました」と古山克之施設長。同施設は平均要介護度4.1、多くの方に認知症やADL低下が見られるが、すでに義歯を調整した方のむせ込みがなくなったり、食事摂取が安定したりという効果が見られるという。
多職種でミールラウンドを実施(写真左が苅山・管理栄養士)
経口維持会議に参加する新井元輝・生活相談員は職員の意識変化に注目する。「今まで以上に根拠に基づいた食事形態の見直しや、入れ歯を装着するタイミングなどを考えるようになりました」。
苅山よしえ・管理栄養士も「栄養会議を毎月開催していますが、入所者さんの栄養状態や献立など全体的なことがテーマでした。経口維持会議が始まり、より個別対応を考えるようになりました」とアピール。
同施設では、入所者さんへの効果も検証。古山施設長は「施設での看取りが増えていくと予想されます。そうしたなかでも、できるだけ最期まで口から食べていただけるように、当施設もスキルアップしていきたいと思います」と意気軒高だ。