2015年(平成27年)8月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.993 三面
老健まつど徳洲苑
学習療法をスタート
介護老人保健施設まつど徳洲苑(千葉県)は学習療法を開始した。認知症の予防やBPSD(認知症の周辺症状)の改善などが目的。学習療法は計算や音読、書き取りを中心とする教材を用いて、職員と入所者さんが会話しながら行うことで、入所者さんの認知機能や自立機能、コミュニケーション機能などの維持・改善を図るもの。
職員の8割が資格取得
介護、看護、リハビリと多様な職種が参加
まつど徳洲苑は昨年11月から学習療法に取り組みはじめ、現在、毎週月~金曜日(祭日を除く)の午後2~3時、1回30分を2セット実施している。「入所者さんが楽しみながら学べるように“粋々大学”と名前を付けて行っています」と名付け親の髙橋祐子・総看護師長。「入所されている方のなかから、公募し認知症の方を含め22人からスタートしました」。
平日欠かさず実施できているのは、学習療法士の資格取得者の多さにある。同施設では昨年30人、今年に入り24人の職員が取得。今や全職員の約8割が資格保持者だ。さらに、資格を取得している職種も介護福祉士だけでなく、リハビリテーションスタッフ、管理栄養士、事務職員など多岐にわたる。
開始するにあたり、スタッフからは当初「できるか不安」、「事務職の自分が現場に出る姿が想像できない」などとまどう声も少なくはなかったが、いざスタートすると新たな気付きが得られ、施設内に浸透するのに時間はかからなかった。
「施設を挙げて取り組むつもりです」と髙橋総師長
宮里斎・管理栄養士は「ふだんは入所者さんと30分じっくり向かい合う機会はありませんし、食事以外の会話もできるのがいいですね。また職種によって視点が違い、記録からいろいろな情報が得られることも学習療法の良いところだと思います」と分析する。
開始から半年が経過し、表情や会話、行動などに改善効果が見られた入所者さんが何人もいるという。「学習療法を受けるようになり、母の表情が明るくなり感謝しています。母がカラオケ好きで歌えるとはまったく知りませんでした」と、家族からも好評だ。今後は在宅復帰後も継続してサポートする体制を構築する。髙橋総師長は「在宅に戻っても続けてほしいとの希望があるので、秋ぐらいから通所でも学習療法を開始したいと考えています」と意欲的だ。