徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(平成31年)2月11日 月曜日 徳洲新聞 NO.1171 三面

徳洲会グループQI大会
より良い医療・介護へ

医療や介護の質の向上を図るため、徳洲会グループは全国の各病院・施設でさまざまな取り組みを実践。それらの成果をグループ内で共有するために開催した徳洲会グループ第3回QI大会で、投票の結果、6~10位に選ばれた演題を紹介。(関連記事あり)

6位連携を強化し退院支援 生駒病院(奈良県)

「院内外との連携を今後も強化していきたい」と月川MSW(右) 「院内外との連携を今後も強化していきたい」と月川MSW(右)

月川直也・医療相談員(MSW)は「退院支援加算1取得に向けた取り組み~院内外連携を強化~」をテーマに発表。同院ではMSWが2人体制のため月平均60件を目標に設定、取り組みを始めた昨年8月から3カ月は、目標を大幅に上回る結果となった。

この要因として、同加算の算定内容をもとに業務改善に着手したことを振り返った。まず、入院日当日に退院支援計画書を立案することで漏れを防止、MSWが退院困難患者さんを抽出した。さらに、患者さんとの面談を早期に行うことで状況把握がスムーズになり、急を要する場合は適宜、退院支援カンファレンスを開くなど、院内連携の重要性を強調。一方で、連携施設との情報交換件数もアップした。

看護部や医事課など各関係部署との連携を強化できたことが最大の要因とし、「各関係者が共通目標をもつことで適切な退院支援を実施できました。同時に、外部との連携強化にもつながり、地域包括ケアシステムにおける当院の役割を確立できたと思います」と意欲を見せた。

7位早期再入院を低減化 湘南鎌倉病院(神奈川県)

「今後も継続して対策を講じていきます」大竹副院長 「今後も継続して対策を講じていきます」大竹副院長

大竹剛靖・副院長兼腎臓病総合医療センター腎免疫血管内科主任部長が「退院後1週間以内の予定外再入院率の低減化」と題し発表。退院後早期の予定外再入院のなかには、患者さん側の要因とともに、医療者側にも要因があると予測。そのうえで、医療の質を高め早期予定外再入院(7日以内)を抑制する目的で、データ収集、分析、再入院回避のための要因分析を行い、対策を講じた。

診療部門ごとに早期再入院の発生件数や発生率を示し、高かった部門ごとに細かい分析と改善活動について言及。その結果、2017年と比較し18年以降、早期再入院率の低下を認めた診療部門がある一方で、改善に乏しかった診療部門もあったことを報告。「診療科ごとに扱う患者さんの疾患特性が異なるため、診療科ごとの再入院低減策を設定し、今後も継続して予定外早期再入院の低減を図る必要があります」と課題を示した。

8位経口摂取への移行増加 吹田病院(大阪府)

「離床可能な患者さんの増加につながりました」と米田看護師(右) 「離床可能な患者さんの増加につながりました」と米田看護師(右)

米田鉄平看護師は「口腔嚥下(こうくうえんげ)機能の向上を目指して」と題して発表。同院療養病棟は75歳以上の入院患者さんが多く、8割以上がADL(日常生活動作)区分3で誤嚥(ごえん)リスクの高い患者さんが占める。これまで個々の患者さんの身体状況に合った看護ケアを提供できていなかったことなどから、改善策として①口腔ケア手技の統一、②個々に合った口腔ケアを柔軟に行えるようにするため、口腔ケアのリースを導入し、口腔ケア用品を統一、③個々に合った摂食嚥下カンファレンスの習慣化――などを実施。

17年1~12月と、18年1~10月の、経管栄養と点滴管理からの経口摂取への移行率(目標50%以上)や、口腔ケアリース導入率(目標80%以上)、肺炎患者数の変化(目標月6人以下)などを調べた。その結果、経口摂取移行率77%、口腔ケアリース導入率は平均79.5%、月間平均肺炎患者数17年7.6人、18年6.2人だった。

米田看護師は「ケア時間の短縮、肺炎患者数の減少、絶食状態から経口摂取への移行、離床可能な患者さんの増加につながりました」とまとめた。

9位転倒転落件数が減少 老健コスモス(北海道)

見守り体制強化などを発表する濱田・介護福祉士(右) 見守り体制強化などを発表する濱田・介護福祉士(右)

認知症専門棟の濱田直文・介護福祉士は「転倒・転落事故に対する業務改善 ~大丈夫!だって私が観てるから…~」をテーマに発表。転倒・転落事故の原因分析と対策立案に取り組み、転倒転落事故発生の時間帯や場所を検討したところ、たとえば洗面所から談話室へと移動する際に、職員の死角になる場所があることがわかった。

改善策として①見守りを行う職員を決定、②入所者さんの移動距離を短縮、③活動のない余暇時間を短くし、見守るだけではなくレクリエーションやリハビリテーションメニューなど活動を提供――に取り組んだ。

結果、転倒転落の多い時間帯(午前8時~午前11時)の件数は、16年、17年、18年の6~11月で、それぞれ30件、17件、5件と年々減少。

最後に「今まで以上に見守りを強化できる体制をつくったことで、利用者さんの行動に気付きやすくなったほか、より個別的な事故対策を考えることができ、転倒転落件数の減少につながりました」と結んだ。

10位手順の順守率が向上 中部徳洲会病院(沖縄県)

「「研修後には手順順守率が大幅に向上」と稲嶺看護師(右) 「研修後には手順順守率が大幅に向上」と稲嶺看護師(右)

感染対策委員会の稲嶺香看護師は「中心静脈カテーテル関連 血流感染(CLABSI)の低減」をテーマに発表した。血流感染を発症すると重篤化しやすいため、17年1月からCLABSIのサーベイランス(調査監視)を開始。18年1月以降も中心静脈カテーテルの使用頻度が高いICU(集中治療室)と外科病棟では継続した。

18年1~9月を対象期間とし、目標値としてICU感染率2.0%以下、外科病棟感染率2.1%以下と設定。外科病棟の感染率のみ目標をクリアできなかった。

原因として挿入後のカテーテル管理に問題がある可能性がわかり、改善策として①手指衛生、②ドレッシング(被覆材)交換時の手袋着用、③輸液ライン交換の確認に関する手順書などを作成。研修実施後に手順の順守率が向上した。「手順は内容を検証していきます」と展望した。

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