徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

赤崎 満(あかさきみつる)(南部徳洲会病院院長(沖縄県))

直言 生命いのちだけは平等だ~

赤崎 満(あかさきみつる)

南部徳洲会病院院長(沖縄県)

2019年(平成31年)2月11日 月曜日 徳洲新聞 NO.1171

JCI更新審査で職員ステップアップ
プロの自覚と自信に尊敬と信頼が湧く
「皮下脂肪幹細胞」用いた再生医療を計画

南部徳洲会病院は今年、開院40周年を迎えます。当院の昨年の歩みを振り返りつつ、次の展望を考えたいと思います。

2018年2月22、23日には日本医療機能評価機構による審査がありました。13年に引き続き2回目の更新です。今回特筆すべきは「秀でている」を意味するS評価を、3つの項目で受けたことです。その3項目は「地域に向けた医療に関する教育・啓発活動」、「ターミナルステージへの適切な対応」、「救急医療の適切な発揮」です。他施設の模範になるとの評でした。

3月には沖縄県から地域災害拠点病院の指定を受け、8月には厚生労働省から看護師の特定行為研修を行う「指定研修機関」の認定を受けました。同認定機関は全国に87あり(18年8月現在)、徳洲会グループの病院では当院が初めてです。体制の構築や必要書類の準備が大変でしたが、看護部の情熱と努力で認定を取得できました。

職員「もっと見てください」との声にサーベイヤーが驚く

10月には日本医療機能評価機構の副機能・付加機能審査として、リハビリテーション機能に関する審査があり、認定を受けることができました。とくに付加機能はグループで初認定であり、リハビリチームの日頃の仕事ぶりが評価されました。

そして12月にはJCI認証(世界的な医療機能評価)の更新審査を受審。当院は15年にグループで3番目に認証を受けています。更新は初回よりも、さらに厳しい審査と言われています。今回の受審をとおし、職員一人ひとりが確実にステップアップしていることを実感しました。笑顔で堂々とサーベイヤーと問答する表情には、プロである自覚と、しっかり仕事をしている自信が現れていました。

あるサーベイヤーは職員から「もう引き上げるのでしょうか。もっと見ていってください」と言われ、「こんなことは初めてです」と感想を述べたり、ほかのサーベイヤーは「『私の担当した所はまだ見てもらっていませんよ』と看護師に引き留められました」と笑ったりしていました。

受審の準備期間中、頑張っている職員たちと何度もやり取りするなかで、私自身、職員一人ひとりに、あらためて尊敬の念を抱くとともに、厚い信頼を寄せていると実感できました。今回の受審でも、徳洲会本部の強力なバックアップと、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)や中部徳洲会病院(沖縄県)をはじめとするグループ病院の多方面にわたる協力をいただきました。

がん早期発見へ啓発活動に力 放射線治療18年県内2位予測

一般社団法人徳洲会の鈴木隆夫理事長は、がんへの取り組みを強化する方針を明確に打ち出しています。当院は12年2月に放射線治療装置トモセラピーを導入し、今年で7年目になります。当初より病院・診療所訪問や医療講演を積極的に展開し、実績を積んできました。放射線治療の患者実数は、17年には沖縄県内9施設中3位でしたが、18年は2位と予測されています。放射線治療部スタッフのチーム力とモチベーションの高さを感じます。

しかし、課題もあります。16年のがん登録によると、がん患者さんを来院経路別で見た場合、沖縄県は自主的受診が全国平均8.4%に比べ13.8%と高く、また発見経緯別では検診・健診の割合は、全国平均16.0%に対し沖縄県は14.7%。沖縄県は全国に比べ、症状が出てから受診する率が高く、早期に発見できていない可能性を沖縄県がんセンターが指摘しています。

当院は自主的受診が17.4%、発見経緯別では検診・健診が12.3%となっており、深刻に受け止めるべき状況だと考えます。人間ドックをはじめとする健診事業をさらに拡充しなければなりません。昨年から健診センターでは、便潜血陽性者に対し二次検診を勧める電話訪問や封書による案内を行っていますが、受診率は増加しているものの、いまだ4割に届きません。啓発活動を続け早期発見に努めるとともに、がん登録件数の増加を強く意識したいと考えています。

また、徳洲会が取り組んでいる再生医療について、当院も遅ればせながら皮下脂肪幹細胞を用いた難治性皮膚潰瘍や尿失禁の治療への取り組みを計画しています。このような臨床研究が近い将来、病気に悩む患者さんへの福音になることを願ってやみません。

皆で頑張りましょう。

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