徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2018年(平成30年)12月24日 月曜日 徳洲新聞 NO.1165 一面

「ハイブリッド手術室 脊椎手術研究会」発足

湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の江原宗平・副院長兼脊椎(せきつい)センター・脊柱側彎(せきちゅうそくわん)症センター長は、大阪警察病院で開催された第1回ハイブリッド手術室脊椎手術研究会で会長を務めるとともに基調講演を行った。同会は将来的な施設基準の導入などを見据え、脊椎手術の最新知見を共有するのが目的。世界で初めて同手術システムを導入した江原副院長は、同手術の現状と今後の見とおしを示した。

江原・湘南藤沢病院副院長兼脊椎・脊柱側彎症センター長
会長として基調講演

「AIによる手術も到来するでしょう」と江原副院長 「AIによる手術も到来するでしょう」と江原副院長

第1回研究会はシンポジウム、一般演題10題、基調講演で構成。江原副院長は「ハイブリッド手術室での脊椎手術の現状と未来」と題し基調講演、同手術システム考案の背景や具体的な手術手技、脊椎手術の今後の見とおしなど紹介した。

脊椎手術は、手術部位によっては大動脈や肺など重要な器官を傷つける恐れがあり、精細な手技が必要だ。江原副院長は3Dの鮮明な画像で体内を表示できる多軸CT(コンピュータ断層撮影)画像様撮影装置「Artis zeego(アーティス ジーゴ)」とリアルタイム・ナビゲーションシステム、これらと連動する専用手術台からなる「ハイブリッド脊椎手術システム」を世界で初めて導入。

これにより3D画像で体内の様子をモニターしつつ、ナビシステムによってミリ単位の繊細な術中操作を実現した。

同センターでは2004年8月1日から18年10月19日までに3,843件の手術を実施しており(同手術システムを用いた手術は12年10月開始)、近年は江原副院長と岡本弘史・同センター部長の2人で年400件程度のペースで手術を行っていることを紹介。

こうしたハイペースにもかかわらず、同手術システム導入後、約6年で背骨に入れたスクリュー(医療用ねじ)1万7,431本のうち、位置を修正したのはわずか35本で、修正率は0.002%と高精度であることを強調。

江原副院長は、とくに背骨がねじれながら大きくカーブする脊柱側彎症の治療に注力しており、講演では同疾患の術式である前方矯正固定術、後方矯正固定術について、手術室のセッティングから具体的な手技まで手術動画を用い詳しく解説した。

医療機器の変革スピードは速く、「今はロボットガイダンスが始まろうという時代ですが、いずれAI(人工知能)による手術の時代も到来するでしょう。技術の進歩は止められません。研究会を通じ、最新の技術をどう利用していくか、メリット・デメリット含め考えていくことが大切です」と訴えた。

同院ではArtis zeegoの後継機種である「Artis Pheno(アーティス フィノ)」がロボット手術にも対応することから、来年1月にも導入する計画だ。

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