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Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)8月28日 月曜日 徳洲新聞 NO.1097 二面

プライマリケア医向け
精神医学勉強会を開催
湘南鎌倉総合病院

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)は「鎌倉プライマリケア医のための精神医学勉強会」を院内で開催した。同勉強会は、内科診療で心理的な問題や精神科疾患を抱える患者さんに対応できるようになるための教育訓練システム“PIPC (Psychiatry In Primary Care)”を学ぶイベント。鎌倉市内にある信愛クリニックの井出広幸院長を講師に招き、年間4回に分けて実施している。若手医師が数多く出席した。

身振り手振りを交え熱弁をふるう井出院長 身振り手振りを交え熱弁をふるう井出院長

PIPCは米国バージニア州立医科大学精神科・内科・家庭医科のロバート・K・シュネイダー准教授が考案した内科医向けの精神科的対応教育訓練システム。2002年から米国内科学会総会の教育セッションの1セクションで展開されるようになり、08年4月に米国内科学会から正式にセミナーとして承認されている。

井出院長は05年から教育セッションに参加し、シュネイダー准教授に日本でのPIPCの展開が承認されたことをふまえ、07年から日本向けに教育プログラムを改変し実施している。

井出院長はまず精神疾患について学ぶ必要性を提示。自殺とうつ病の関係を示したり、MUS(何らかの身体疾患が存在するかと思わせる症状が認められるものの、適切な診察・検査を実施しても、原因となる身体疾患が見出せない病像)が精神疾患を診断するための“入口”になることを説明したりし、きちんと対応できる技術を身に付ける必要性を説いた。

そのうえでPIPCを説明。限られた時間で問診から診断までができるように体系化されている点を強調し、MAPSOシステムを提示した。

同システムは数ある精神疾患のなかでプライマリケア医が遭遇しやすい五大疾患群の①Mood(うつ病や躁うつ病、気分変調性障害など)、②Anxiety(全般性不安障害、パニック障害、外傷後ストレス症候群など)、③Psychosis(幻覚や妄想などの精神病群)、④Substances(薬物やアルコールによる障害)、⑤Organic/Other issue(認知症や摂食障害など)――の頭文字を取り、覚えやすいように工夫したシュネイダー准教授の造語。

井出院長は各疾患群の代表的な疾患について詳しく解説するとともに、各疾患には定型化された質問があり、これらを組み合わせることで効率よく診断できると紹介。PIPCが初診20分、再診5分を目標としていることを説明した。

このほか、米国精神医学会が定めた精神障害の診断・分類の手法“DSM”を用いた診断にも触れた。この日は初期研修医など若手の医師を中心に約20人が参加。「2回目の参加です。外来で悩むことも多く、いろいろ確認できて良かった」(熊谷知博・総合内科医師)といった声が聞かれた。

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