徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

病気の治療

Treatment of Disease

呼吸器内科の病気:市中肺炎

日常の社会生活で罹患した肺炎

市中肺炎とは病院外で日常生活をしていた人(医療施設などの医療環境と接触する機会が限られている、あるいはまったくない人)に発症する肺炎です。原因となる病原微生物の多くは細菌で、特に頻度が高いのが肺炎球菌、インフルエンザ桿菌などになります。また、マイコプラズマ、クラミジア、レジオネラなどの細菌ではない病原微生物が原因となる非定型肺炎などもあります。さらに、インフルエンザを含めたウイルス性肺炎もあります。

一般的な症状は、発熱、咳・痰、全身の倦怠感などで、時に胸痛や呼吸困難などを引き起こす場合もありますが、市中肺炎に特徴的な症状というものはありません。また高齢者の場合、これらの症状がはっきりしないこともあります。

時間がかかる病原微生物の同定

肺炎があるかどうかは、胸部レントゲン・CTなどで診断し、炎症の程度はレントゲン所見に加えて、血液検査上の白血球増多や炎症反応(CRP)上昇の程度で判断します。確定診断で大事なことは原因となる病原微生物を同定することです。一般的には、喀痰検査が行われますが、結果がわかるまでに数日から1週間程度かかるため、後述の初期治療をはじめる段階では、病原微生物の同定ができていないことが多いのが現状です。現在、市中肺炎の原因菌となりうる菌に対する迅速検査に対応しているのは、肺炎球菌、マイコプラズマ、レジオネラ、さらにウイルス検査としてのインフルエンザであり、他の菌に関しては喀痰検査を実施のうえ、結果がわかるまでは経験的に薬剤を選択せざるを得ないということになります。

ウイルス性肺炎の治療は難渋

治療の基本は、原因となった病原微生物に有効な抗菌薬・抗ウイルス薬を投与することですが、先述のように原因病原体が判明していない段階では、経験的に治療薬を選択することになり、原因病原体が判明した時点で治療の見直しをすることになります。さらにウイルス性肺炎の場合、インフルエンザウイルス以外のウイルスに対する抗ウイルス薬がないため、治療に難渋する症例があります。また高齢者の場合、重症化する可能性が高くなるとの報告もあります。

予防に関しては、現時点で予防的なワクチンがあるのは、肺炎球菌とインフルエンザです。肺炎球菌ワクチンは効果持続期間が約5年ありますが、インフルエンザワクチンは毎シーズン接種する必要があります。

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