徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

病気の治療

Treatment of Disease

呼吸器内科の病気:間質性肺炎

呼吸機能を担う肺胞の間で起きる肺炎

間質性肺炎は肺の間質といわれる部分に炎症が起こった状態の総称です。これに対して市中肺炎(感染症)などの一般的な肺炎は、肺実質に起こることが多い病気です。ある種の感染症で、間質に炎症をきたすものもありますが、一般的に間質性肺炎という場合は、感染症が原因のものは省きます。

肺胞では酸素と二酸化炭素の交換、すなわちガス交換が行われますが、肺実質とはこの空気に触れている部分(肺胞上皮細胞と肺胞腔)です。一方、間質はこれらの肺胞と肺胞の隙間を埋める支持組織です。

確定診断には肺組織採取の病理学的診断が必要

間質性肺炎の原因は、じん肺、薬剤性、膠原病に伴うものなどもありますが、原因不明の特発性といわれるものも多くあります。さらに特発性間質性肺炎といわれるものにも、何種類かの病態があります。

一般的な症状は、咳、呼吸困難などですが、特に安静時には全く問題がない症例でも、労作時に著明な息切れや低酸素血症をきたす場合があります。

確定診断のためには、肺組織を採取したうえでの病理学的診断が必要になります。特に特発性間質性肺炎の鑑別のためには、外科的肺生検(全身麻酔による手術が必要)による肺組織の採取が必要になりますが、患者さんへの侵襲が大きいため、適応に関しては慎重に考慮します。その他の診断法として、胸部単純写真・CT検査があり、特にCTで特徴的な所見を認める場合は、診断に有用な検査となります。また補助診断として血液検査でのKL-6、SP-A、SP-Dなどの間質性肺炎のマーカーが有用な場合もあります。

ステロイド薬治療では副作用に注意

治療に関しては、一般的にはステロイド薬が頻用されますが、間質性肺炎のタイプによって治療に対する反応が異なるため、ここでも確定診断が重要になってきます。治療効果がほとんどできないタイプの間質性肺炎に対してステロイド薬を使用すると、効果が期待できないだけでなく、副作用が出現することがあるので注意が必要です。近年、間質の炎症の結果として引き起こされる線維化を抑える作用のある抗線維化薬の有用性が報告されていますが、対象疾患が限定的であることなどから、今後の動向が注目されています。

また年齢制限はあるものの、肺移植の適応疾患にもなっており、適応年齢の症例の場合、治療のオプションとして念頭に置いておく必要があります。

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